【2026年最新】家賃はもったいない?インフレ時代の賃貸vs持ち家を建築士が徹底比較

悩んでいる人家賃って払い続けるだけで何も残らないし、正直もったいないのかも…?



毎月の引き落としを見て「これがローンの返済なら、資産になるのに」と考えることってありますよね。
更新料の通知が届いたり、周りが家を買い始めて「このまま賃貸でいいのか?」と住宅購入を考える方も少なくありません。
この記事では、建築士で元ハウスメーカー社員の筆者ぽりんきが、インフレ・金利上昇という最新の状況を踏まえて、賃貸と持ち家の生涯コストをシミュレーションし、「家賃はもったいない」は本当なのかを徹底解説します。
- 家賃7万円・10万円・15万円を払い続けた場合の生涯コスト
- 賃貸vs持ち家、35年間のキャッシュフロー比較
- 「家賃がもったいない」と言われる本当の理由
- 持ち家・賃貸、それぞれのメリットとリスク
- 金利上昇時代の住宅ローン借入目安の考え方


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家賃は本当に「もったいない」のか?35年・50年の総額比較





「家賃を払い続けるのはもったいない」ってよく聞くけど、実際どのくらいの金額になるの?



まずは具体的な数字を見てみましょう。同じ金額を住宅ローンに回した場合との違いも合わせて確認していきます。
仮に家賃7万円・10万円・15万円を払い続けると、将来いくらかかるのか試算したものが以下です。
35年間・50年間の家賃総額を見てみましょう。
| 家賃 | 35年間の総支払額 | 50年間の総支払額 |
|---|---|---|
| 7万円 | 約2,940万円 | 約4,200万円 |
| 10万円 | 約4,200万円 | 約6,000万円 |
| 15万円 | 約6,300万円 | 約9,000万円 |
一方で、同じ毎月の支払額を住宅ローンの返済に回した場合、どれくらいの金額を借り入れられるのでしょうか。金利1%で試算すると、以下のようになります。
| 毎月の返済額 | 35年ローン | 50年ローン |
|---|---|---|
| 7万円 | 約2,480万円 | 約3,300万円 |
| 10万円 | 約3,540万円 | 約4,720万円 |
| 15万円 | 約5,310万円 | 約7,080万円 |
2つの表を見比べて、こう思った方も多いのではないでしょうか。



同じ月10万円なら、35年で4,200万円の家賃を捨てるより、3,540万円のマイホームを手に入れた方が、手元に資産も残るしお買い得かな?



一見すると、賃貸の方がトータルの支払額が高く、何も残らないため損をしているように感じられますよね。
しかし住宅ローンには別途、固定資産税や修繕費といったランニングコストがかかります。
一方の賃貸も、近年家賃上昇のリスクがあります。次の章で詳しく見ていきましょう。
賃貸vs持ち家|生涯コストを徹底比較





家賃を払い続けるのと、ローンを組んで家を買うのと、結局どっちが経済的に得なの?



賃貸の総支出、持ち家の総コスト、それぞれを具体的な数字で比較していきましょう。
35年〜50年間、賃貸に住み続けた場合の総支出



前章の通り、家賃を35年〜50年払い続けた場合、単純計算でも家賃総額は数千万円です。
また、賃貸には更新料や引っ越し費用といった付随コストもかかるため、実際の総支出はこれよりも一段階大きくなります。
さらに、物価上昇が続く現在では、ずっと同じ家賃で住み続けるのは難しくなってきています。建材費や人件費の高騰により、更新時に値上げを打診されるケースが増加しているからです。
これらを踏まえて、家賃別の総支出を試算すると以下のようになります。
| 借り始めの家賃 | 35年間の総支出(更新料・引っ越し費用込み) | 50年間の総支出(更新料・引っ越し費用込み) |
|---|---|---|
| 7万円 | 約3,800万円 | 約5,860万円 |
| 10万円 | 約5,120万円 | 約7,740万円 |
| 15万円 | 約7,300万円 | 約1億880万円 |



これだけの金額を支払っても、手元には資産として残りません。
これが「家賃はもったいない」と言われる理由です。


住宅ローンで購入した場合の総コスト
住宅ローンを組んで家を購入する場合は、ローン返済額に加えて固定資産税・都市計画税・修繕費・購入時の不動産取得税などのランニングコストがかかります。
一般的な目安は以下の通りです。
- 固定資産税:土地・建物の評価額に応じて年間10万〜15万円程度
- 都市計画税:年間3万〜5万円程度
- 修繕費:外壁・屋根・水回り設備のメンテナンスなど。35年間で500万〜700万円程度
- 火災保険・地震保険料:35年間で100万~200万円程度
これらを合計すると、住宅ローンとは別に毎月約3万円の維持費がかかってくる計算になります。



ここ数年の金利上昇も悩ましいですよね。
2024年10月には0.3%台だった変動金利は、2026年6月には実質1%前後に上昇しました。
金利変動の影響を受けにくい固定金利で持ち家を購入する人も増えています。
変動金利の場合は、金利が上がると同じ借入額でも毎月の返済額が高くなるため、シミュレーションよりも負担が増えます。余裕を持ったシミュレーションが大切です。


【保存版】賃貸vs持ち家、35年間のキャッシュフロー比較表



ここまでの内容を踏まえて、賃貸と持ち家で月10万円の場合の35年間のキャッシュフローを比較してみましょう。
| 項目 | 賃貸 | 持ち家 |
|---|---|---|
| 単純計算の家賃・返済総額 | 約4,200万円 | 約4,200万円(借入3,540万円・利息含む) |
| ランニングコストを含めた総コスト | 約5,120万円 | 約5,400万円 |
| 35年後に残るもの | なし | 住宅+土地 |
同じ10万円でも、ランニングコストまで含めた総コストで比較すると、35年間の比較では賃貸の方が安く収まる計算です。
次に、35年間でローンを返し終わった場合のシミュレーションも見てみましょう。
| 項目 | 賃貸 | 持ち家 |
|---|---|---|
| 35年目までの総コスト | 約5,120万円 | 約5,400万円 |
| 36〜50年目(15年間)のコスト | 約2,620万円 | 約540万円 |
| 50年間の生涯総コスト | 約7,740万円 | 約5,940万円 |



35年間でローンを完済した場合、50年間では約1,800万円持ち家の方が安い計算になりました。
金利の上昇分を考えても、長く住むなら持ち家の方がお得だといえます。
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【2026年最新】「家賃がもったいない」はインフレで変わる?


かつては、「家賃がもったいないは嘘」「不動産屋のポジショントーク」と言われていました。超低金利で住宅価格が安定していた時代であれば、賃貸の方が安く済むケースが多かったからです。



しかし、物価と金利が上昇しつづけている現在では、その前提が崩れつつあります。
インフレが進む場合、賃貸住宅には以下のリスクがあります。
- 建材費・人件費・光熱費の高騰や、大家側の不動産投資ローン金利上昇による家賃の値上げ
- 修繕費の削減による居住環境の質の低下
実際にSNSでは、以下のように家賃値上げに関する投稿が増えています。
ちょっとまって!!!!!!!9月から家賃15000円上がるって手紙来たけどコリはなに?!?!?!?!これって拒否権あり?
住んでるマンションの更新が今年なんだけど…まさかの今話題の家賃値上げ通知が来た。。。
7000円も高くなるって😭年8万だよ?!😭(後略)
一方、持ち家であれば固定金利を選べば返済額は一定で、インフレが進めば不動産の実質的な資産価値が上がるケースもあります。
高価格帯のハウスメーカーの場合、依然として総コストで賃貸の方が安くなるケースも少なくありません。
しかし、コストと性能のバランスが取れたハウスメーカーや規格住宅を選べば持ち家が有利になる場合もあります。


家賃がもったいないから家を買う?持ち家・賃貸のメリット・デメリット





「家を買う人はバカ」という極端な意見も目にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。
ここでは、持ち家と賃貸のメリット・デメリットを整理していきます。
持ち家のメリット・デメリット
住宅ローンを組む際にほとんどの金融機関で加入が必須となっており、契約者が死亡または所定の高度障害状態になった場合、保険によってローン残高がゼロになります。



つまり、万が一のことがあっても、家族は住まいを失わずに済むという仕組みです。
賃貸の場合、世帯主に万が一のことがあっても、残された家族は家賃を払い続けなければなりません。
持ち家のメリットとデメリットをまとめると、以下のとおりです。
- 団体信用生命保険(団信)に加入できる
- 住宅ローン控除(最大13年間で最大455万円の税額控除※)が利用できる
- ローン完済後は住居費の負担が下がる
- 将来的に賃貸への転用や売却、子どもへの相続ができる資産になる
※住宅の省エネ性能や入居時期、世帯状況等により異なります
- 固定資産税・都市計画税の負担がある
- 建物の老朽化に伴う修繕費用が全額自己負担になる
- 転勤や家族構成の変化があっても、引っ越しのハードルが高い
- 施工不良や災害リスク、将来的な資産価値の下落リスクがある



持ち家は資産になるからお得、と単純化されがちですが、実際にはこうしたコストとリスクもセットで考える必要があります。
賃貸のメリット・デメリット



また、修繕費用は基本的に大家側の負担になります。固定資産税などの税負担もないのが強みですね。
一方で見過ごせないのが、高齢期の貸し渋りリスクです。
- 家賃の支払い能力に対する不安
- 孤独死による事故物件化のリスク
- 認知症などによる近隣トラブルの可能性
これらの原因で、大家や保証会社から契約更新や新規契約を断られ、入居できる物件の選択肢が狭まる場合があります。
特に65歳を過ぎると入居を断られるケースが多いです。
じゃあ引っ越しせずずっとこのまま住めばいいじゃないか、と思うかもしれません。



ただ大家も建築費・修繕費の高騰でメンテナンスをおろそかにする方が多いんです。
結果、建物の老朽化を理由に「2年以内に出て行ってくれ」なんて急に言われたりします。
資産が残らないだけでなく、高齢期の住まいの確保が難しくなる可能性があるという点は理解しておきましょう。


あなたは持ち家?賃貸?ライフステージ・価値観別の住まいの選び方





結局自分には、持ち家と賃貸のどっちがいいんだろう?



特に「一生賃貸」の場合、絶対にやっておきたい老後対策は押さえておいてくださいね。
持ち家が向いている人の特徴
持ち家に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
- 子どもの学区を変えたくないと考えている人
- プライベート空間や趣味のスペースを広く確保したい人
- 子どもの足音やペットの鳴き声などで、隣人に気を遣うのがストレスな人
- 万が一の際に、家族に住まいを残しておきたいと考える人



「長く住む」かつ「家族に安心を残したい」人にとって、持ち家はお金以上の価値があります。


賃貸が向いている人の特徴
一方で、賃貸が向いている人の特徴は、以下のとおりです。
- 転勤や転職、結婚、出産などライフスタイルが変化する予定がある人
- 近隣トラブルに巻き込まれた際など、気軽に引っ越せることを重視する人



「今の自分に合った場所に、必要な広さだけ借りて住む」という合理的な暮らし方は、賃貸ならではです。ただし、リスクは把握しておきましょう。


「一生賃貸」を選ぶなら絶対にやっておくべき老後対策



持ち家であればローン完済後に住居費が下がりますが、賃貸は生きている限り家賃負担がかかり続けます。
2019年の金融庁の報告書「高齢社会における資産形成・管理」によると、高齢の夫婦無職世帯における平均的な収支は以下の通りです。
- 平均的な月の収入(主に年金): 約20万9,198円
- 平均的な月の支出: 約26万3,718円
毎月約5万5,000円の赤字が発生し、30年間で約2,000万円の不足が生じるとされたのが、いわゆる「老後2,000万円問題」です。



ただし「老後2,000万円問題」は、住宅ローンを完済した持ち家を前提とした試算です。
また、2019年時点での試算であり、近年の物価上昇を踏まえると3,000万〜4,000万円程度が必要になるという意見もあります。
なお、厚生労働省のデータでは、賞与を含めた給与月額換算45.5万円の水準で40年間就労した夫婦の場合、受け取れる年金は夫婦合計で月額約23.7万円です。



年収換算で500万円台後半の収入を40年間続けての金額であることを考えると、年金収入だけで家賃をまかなうのは決して楽な話ではないことが分かります。
「一生賃貸」と決めるのであれば、こうした赤字を埋めるための貯蓄計画を早めに立てておくことが大切です。
また、貸し渋りに備えて、高齢者でも借りやすいセーフティネット住宅などの情報も調べておきましょう。
「家賃がもったいない」と思ったら?住宅購入の判断基準


以前は、「物件価格が家賃の200倍以下なら持ち家が得、それ以上なら賃貸が得」という「200倍の法則」が判断基準とされていました。
しかし、近年は住宅価格が高騰し、この法則が当てはまらないケースが増えています。



ここからは、今の時代における住宅購入の判断基準を見ていきましょう。
判断基準①今の家賃に+3〜7万円の支払いが可能か



正直、今の家賃と同じ金額で注文住宅を建てるのは厳しくなってきています。
たとえば今の家賃が10万円であれば、土地を購入して住宅を建てようとすると月々15〜17万円前後の返済を見込んでおく必要があります。
ただし、土地相場が安いエリアや、ローコストメーカー、規格住宅なども選択肢に入れれば、家賃と同程度の支払いでマイホームを持てるケースもあります。



ここで紹介した金額はあくまでも目安です。
世帯年収や自己資金、希望するエリアによっても変わるため、まずは無理のない予算を把握することから始めましょう。


判断基準②資産価値が落ちにくい物件・エリアを選べるか
将来の売却や資産としての活用を視野に入れるなら、以下の条件を満たす物件・エリアを選ぶことが重要です。
- 駅から徒歩10分以内
- 人口が減りにくいエリア
- スーパー・ドラッグストア・病院・学校などの生活利便施設が近い
- 資産価値の維持につながりやすい高い断熱・耐震性能
- 買い手・借り手が見つかりやすい標準的な間取り



ただし、どれだけ条件を満たしていても、絶対に資産価値が落ちないと保証されるものではありません。
あくまで下落リスクを下げる要素として、家選びの参考にしてください。
家賃に関するよくある質問(Q&A)
手取り20万円の場合、適正な家賃の目安はいくら?
一般的な目安としては、手取りの25〜30%程度が適正家賃とされています。手取り20万円であれば、家賃5〜6万円程度が一つの基準です。
ただし、住む地域の家賃相場や、外食・趣味・交際費といった生活スタイルによって、無理のないラインは人それぞれ異なります。まずは自分の手取り額と月々の支出を把握したうえで、家賃を含めた収支バランスを考えることが大切です。
これから金利が上がるなら、早く家を買った方がいいですか?
「金利が上がるから」という理由だけで焦って買うのはおすすめできません。
土地選びを妥協したり、住宅会社の比較を怠ったりすると、将来的に金利上昇分を超える損をする可能性があります。
仮に変動金利が0.5%上昇した場合、3,000万円の借入であれば月返済額が数千円増加します。
しかし、会社選びを間違えて品質が低い家を建ててしまったり、無理なローンを組んでしまったりすると、その損失は月数千円では済みません。



ちなみに、今までが過剰な低金利だっただけで、1990年頃は今とは比べ物にならないほどの高金利でした。
当時の住宅ローン変動金利はなんとピーク時で8.5%前後、固定金利でも5.5%前後だったんです。
歴史的に見ればまだまだ低水準。なので焦って家を買わなきゃ、ということではありません。
まとめ|「家賃がもったいない」と焦らず、自分にあった選択肢を



超低金利時代は、賃貸を合理的と考える人も多くいました。
しかし、インフレが進む現代は持ち家も有力な選択肢に入ります。
この記事で紹介した内容を、以下の表で簡単に振り返っておきましょう。
| 項目 | 賃貸 | 持ち家 |
|---|---|---|
| 35年間の総コスト (家賃・返済10万円の場合) | 約5,120万円 | 約5,400万円+金利上昇分 |
| 老後のリスク | 貸し渋りの可能性 | ローン完済後は住居費が安定 |
| 契約者の死亡時 | 家族が家賃を払い続ける必要あり | 団信でローン残高がゼロに |
| 身軽さ | 自由に住み替えられる | 住み替えのハードルが高い |
| 資産として残るか | 残らない | 土地・建物が残る(価値は変動) |
また、持ち家には子どもがのびのび暮らせる広さや、隣人に気を遣わない快適さなど、数字に表れない価値があります。
だからこそ「家族のためにもマイホームが欲しい」と思うなら、なんとなく住宅展示場に行って営業トークに流されるのは絶対に避けてください。



ネットの一般論だけで判断せず、まずは我が家のリアルな予算を把握して、どんな家が建てられるのか知ることから始めましょう。








