平屋のメリットとデメリットを建築士が徹底解説!後悔しないための対策も紹介

悩んでいる人平屋が気になるけれど、二階建てと比べてどんなメリット・デメリットがあるのかな?
近年、平屋は子育て世帯からシニア世帯まで、幅広い世代に人気の住まいです。階段がなく暮らしやすいイメージがありますが、魅力はそれだけではありません。



平屋が自分たちに合った住まいかどうかを判断するには、メリットとデメリットの両方を知ることが大切です。デメリットの多くは、事前に知っておくことで対策できます。
この記事では、建築士で元ハウスメーカー社員の筆者ぽりんきが、平屋のメリットとデメリットをわかりやすく解説。さらに平屋で後悔しないための対策や、向いている人・向いていない人の特徴も紹介します。
平屋の家づくりで失敗したくない方は、ぜひ参考にしてください。
- 平屋のメリット・デメリット
- 平屋で後悔しないための対策
- 平屋が向いている人・向いていない人の特徴


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平屋とは?


平屋とは1階だけで構成された住宅のことです。
リビングやキッチン、浴室、トイレ、寝室など、生活に必要な空間がすべて同じフロアに配置されているため、階段を使わずに生活できます。
以前は「平屋=昔ながらの日本家屋」というイメージを持つ人も多くいました。
しかし近年は、開放感のある勾配天井や中庭を取り入れたおしゃれなデザインの平屋が増え、若い世代からも高い人気を集めています。
特に注文住宅では、「将来も暮らしやすい家にしたい」「家事をラクにしたい」「家族との時間を大切にしたい」と考える人を中心に、平屋を選ぶケースが増えています。
平屋づくりで押さえておきたい間取りや実例、価格などは以下の記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。


平屋の8つのメリット


平屋は毎日の暮らしを快適にしてくれるさまざまな魅力があります。
家事の負担を減らしたい方や、将来も安心して暮らせる住まいを希望する方からも人気です。
ここからは、平屋の主なメリットを8つ紹介します。
- 家事動線が効率的になる
- 階段がなく老後も暮らしやすい
- 家族とのコミュニケーションが取りやすい
- 耐震性に優れている
- メンテナンス費用を抑えやすい
- 光熱費を抑えやすい
- 庭やテラスとつながる暮らしを楽しめる
- 開放感のある空間をつくりやすい
メリット①:家事動線が効率的になる
例えば、洗濯機から物干しスペースまでの移動や、キッチンから各部屋への移動がスムーズになり、毎日の家事負担を軽減できます。
二階建てのように階段を上り下りする必要がないため、洗濯物の持ち運びや掃除もラクになります。


メリット②:階段がなく老後も暮らしやすい
二階建ての場合は毎日の階段の上り下りが必要ですが、平屋ならすべての生活空間が同じフロアにあるため移動がスムーズです。年齢を重ねて足腰に不安を感じるようになっても、負担を抑えながら生活しやすいでしょう。
段差の少ないバリアフリー設計を取り入れやすい点も平屋の魅力です。
現在の暮らしやすさだけでなく、老後まで長く快適に住み続けられる住まいを目指したい方にも向いています。
老後を見据えた家づくりについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。


メリット③:家族とのコミュニケーションが取りやすい
二階建ての場合は、それぞれが別の階で過ごすことも多くなりますが、平屋は家族が同じフロアで生活するため、自然と顔を合わせる機会が増えます。
部屋同士の距離も近いため、お互いの気配を感じながら過ごしやすいでしょう。
特に子育て世帯では、子どもの様子を見守りやすい点がメリットです。小さな子どもが遊んでいても目が届きやすく、階段からの転落を心配する必要もありません。
また、子どもが成長して自室を使うようになっても、リビングを中心とした間取りにすることで自然に顔を合わせる機会をつくれます。



家族とのつながりを大切にしたい方にとって、平屋は魅力的な選択肢といえるでしょう。
メリット④:耐震性に優れている
二階建てに比べて建物全体の重量を抑えやすく、地震が発生した際の揺れの影響を受けにくいことが理由です。
また、建物の重心が低いため、揺れによる負担が分散されやすい特徴もあります。



日本は地震が多い国だからこそ、耐震性を重視して住まいを選びたい方にとって、平屋は安心感のある選択肢といえるでしょう。
メリット⑤:メンテナンス費用を抑えやすい
住宅は定期的に外壁や屋根の点検・補修が必要になりますが、二階建ての場合は高所での作業になるため、大きな足場を組まなければなりません。



一方、平屋は建物の高さが低いため、足場の規模を抑えられるケースが多く、外壁や屋根のメンテナンス費用を抑えやすいんです。
家は建てて終わりではなく、長く住み続けるための維持費も必要です。将来のランニングコストを少しでも抑えたい方にとって、平屋は魅力的な選択肢となります。
メリット⑥:光熱費を抑えやすい
生活空間がワンフロアにまとまっているため、冷暖房の効率が良くなりやすく、家全体の温度を管理しやすいです。
特にコンパクトな平屋は、少ないエネルギーで快適な室温を保ちやすいでしょう。
平屋は屋根の面積を広く確保しやすいため、太陽光発電を設置しやすい点もメリットです。発電した電気を自宅で使用することで、毎月の電気代の節約につながる場合があります。



光熱費は住宅の断熱性能や設備によっても変わりますが、省エネ性能の高い住宅や太陽光発電を組み合わせることで、より効率的な暮らしを実現できるでしょう。
メリット⑦:庭やテラスとつながる暮らしを楽しめる
リビングからそのまま庭へ出られる間取りにすれば、子どもやペットが遊ぶ様子を見守ったり、休日に家族で食事を楽しんだりと、屋外空間を気軽に活用できます。
ウッドデッキやテラスを設けることで自宅にいながらアウトドア気分を味わうことも可能です。
メリット⑧:開放感のある空間をつくりやすい
二階建ての場合は上階の構造による制約がありますが、平屋は屋根の形状を活かした設計がしやすく、勾配天井を取り入れることで縦方向にも広がりを感じられます。
そのため、同じ床面積でも実際以上に広く見えることがあります。
高窓や大きな窓を設けやすく、自然光をたっぷり取り込める点も魅力です。室内が明るくなるだけでなく、風通しの良い快適な空間を作ることができます。
ロフトや小屋裏収納を設けるなど、屋根下の空間を有効活用できるのも平屋ならではの特徴です。限られた面積でもゆとりのある住まいを実現しやすいでしょう。
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平屋の7つのデメリットと後悔しないための対策


平屋は暮らしやすい住まいとして人気がありますが、人によっては不便に感じるポイントもあります。
家を建ててから後悔しないためには、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
ここからは、平屋を検討する際に知っておきたい7つのデメリットを紹介します。
- 広い土地が必要になる
- 建築費が高くなりやすい
- 日当たりや風通しに注意が必要になる
- 防犯面に不安がある
- プライバシーを確保しにくい
- 水害時の避難に不安がある
- 家族間の音が気になることがある
デメリット①:広い土地が必要になる
都市部や住宅が密集しているエリアでは、希望する広さの平屋を建てられる土地が見つかりにくいこともあります。また、土地の面積が広くなるほど購入費用が高くなる可能性もあるでしょう。



平屋を検討する際は土地の広さや予算も含めて計画を立てることが重要です。
デメリット②:建築費が高くなりやすい
基礎や屋根の面積が広くなるため、その分の工事費がかかりやすいことが理由です。
一方で、大きな足場が不要なことや、2階のトイレ・洗面台などの設備が不要なことから、費用を抑えられる場合もあります。建築費を比較する際は、坪単価だけでなく総額も確認することが大切です。



建物の形をシンプルにしたり、設備の優先順位を決めたりすることで、建築費を抑えられる場合がありますよ。
デメリット③:日当たりや風通しに注意が必要になる
部屋数が多い平屋では、建物の中心部分まで自然光が届きにくく、暗さを感じるケースもあります。
また、窓の配置によっては風の通り道が確保できず、室内に空気がこもりやすくなることも考えられます。



中庭を設けたり、高窓や天窓を取り入れたりすることで、採光や通風を改善することは可能です。
デメリット④:防犯面に不安がある
人目につきにくい場所にある窓や勝手口は、不審者の侵入経路になる可能性があります。
そのため、窓の配置や外構計画を工夫し、防犯性を高めることが大切です。



防犯ガラスやシャッターを設置するほか、防犯砂利を敷いたり、人感センサー付きライトを設置したりすることで、防犯性を高めることができます。
デメリット⑤:プライバシーを確保しにくい
住宅が密集している場所では、窓の位置によっては室内が見えやすくなり、カーテンを閉めたまま過ごさなければならないケースも考えられます。
快適に暮らすためには、土地の状況に合わせた間取りや建物の配置を計画することが大切です。



窓の位置や高さ、目隠しフェンスや植栽を設けたりすることで、外からの視線を抑えやすくなります。
デメリット⑥:水害時に不安がある
豪雨や河川の氾濫によって浸水すると、二階建てのように上階へ避難できず、家全体が浸水する可能性があります。
水害リスクは土地選びによって大きく変わります。平屋を建てる前にはハザードマップを確認し、浸水想定区域を避けることが大切です。
「土地選びで失敗したくない」という方は、土地選びで確認すべきポイントを解説した以下の記事も参考にしてください。


デメリット⑦:家族間の音が気になることがある
二階建てであれば上下階で生活空間を分けられますが、平屋は部屋同士の距離が近くなることが多いため、テレビの音や話し声、子どもが遊ぶ音などが伝わりやすくなります。
生活リズムが異なる家族がいる場合は、就寝や在宅ワークの妨げになることもあるでしょう。



対策としては寝室とリビングを離して配置したり、収納や廊下を間に設けたりすることで、生活音を軽減できます。また、防音性の高い建材やドアを採用するのも効果的です。
平屋が向いている人・向いていない人


平屋には多くの魅力がありますが、ライフスタイルによっては二階建ての方が適している場合もあります。
ここからは平屋が向いている人と向いていない人の特徴を紹介します。
平屋が向いている人
- 小さな子どもや高齢者と同居していて、安心して暮らせる家を建てたい人
- 家族とのコミュニケーションを大切にしたい人
- 洗濯や掃除など、毎日の家事を少しでもラクにしたい人
- 将来の老後を見据え、長く住み続けられる家を建てたい人
- 夫婦二人や少人数でコンパクトに暮らしたい人
平屋は、生活空間がワンフロアにまとまっているため、家事や移動の負担を減らしながら快適に暮らしやすい住まいです。
階段がないことで小さな子どもや高齢者も安心して生活でき、家族同士が自然と顔を合わせる機会も増えます。
現在の暮らしやすさだけでなく、将来のライフスタイルの変化も見据えて家づくりをしたい方にも平屋はおすすめです。
平屋が向いていない人(注意が必要な人)
- 都市部など、広い土地を確保するのが難しい人
- 家族それぞれのプライバシーを重視したい人
- 将来的に部屋数が多く必要になる予定の人
広い土地を確保するのが難しい場合や、家族それぞれのプライバシーを重視したい場合は、二階建ての方が暮らしやすいケースもあります。
また、将来的に家族が増える予定がある場合は、必要な部屋数も考慮して住まいを選ぶことが大切です。
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平屋についてよくある質問



ここでは平屋に関するよくある質問に、Q&A形式でお答えします。
- 平屋は収納が少ないですか?
-
平屋は二階がないため、収納が少ないと思われがちですが、設計を工夫すれば十分な収納スペースを確保できます。
例えば、ロフトや小屋裏収納を設けたり、スキップフロアの下を収納スペースとして活用したりすることで、限られた空間を有効に使えます。
- 平屋の固定資産税は高くなりますか?
-
同じ延床面積の二階建てと比較すると、平屋は固定資産税が高くなる傾向があります。
これは、広い土地が必要になるケースが多いことに加え、屋根や基礎の面積が大きくなり、建物の評価額が高くなりやすいためです。
ただし、平屋はコンパクトな間取りを選ぶケースも多く、建物や土地の広さ、条件によって税額は変わります。
そのため、「平屋だから固定資産税が高い」と一概にはいえません。建物全体の条件を踏まえて判断することが大切です。
- 平屋って本当に暮らしやすいの?
-
階段の上り下りがなく、ワンフロアで生活や家事がすべて完結するため暮らしやすいです。
移動の負担がないので、毎日の掃除や洗濯が劇的にラクになり、子育て世代から老後まで、長く快適に過ごせる住まいとして人気があります。
まとめ|平屋で後悔しないために知っておきたいこと
この記事では平屋のメリットとデメリット、後悔しないための対策まで詳しく解説してきました。
平屋で後悔しないためには以下のポイントを押さえておきましょう。
- 土地の広さや周辺環境、水害リスクまで確認する
- 採光・風通し・収納など、暮らしやすい間取りを計画する
- 防犯やプライバシー対策もあわせて考える
- 家族構成や将来のライフスタイルに合っているかを確認する
平屋は、家事のしやすさやバリアフリーなど、多くの魅力がある住まいです。一方で、土地選びや間取りを十分に検討しないと、住み始めてから後悔する可能性もあります。
メリットとデメリットをしっかり比較し、自分たちのライフスタイルや将来の暮らしに合った住まいを選ぶことが大切です。
自分たちに合った住まいを探している方は、家づくりのプロに相談してみるのもおすすめです。









