【2026年】住宅ローンは固定と変動どっち?金利差・総返済額・選び方を建築士が解説

悩んでいる人変動金利は上がっているし、固定金利は3%台。
結局、住宅ローンは固定と変動のどっちを選べばいいの?



この質問、本当に増えました。
住宅会社では「変動なら月14万円、固定なら月18万円です」と見せられ、月4万円近い差を前に手が止まる方もいます。
でも、固定と変動は「将来どちらが得になるか」を当てるゲームではありません。
大切なのは、金利が上がったときに家計が耐えられるか、毎月の安心にいくら払いたいかです。
2026年は、数年前のように「変動金利を選んでおけば大丈夫」と言い切りにくい状況です。
一方で、金利上昇が怖いからといって、慌てて固定金利へ切り替えれば必ず得になるわけでもありません。
この記事では、元ハウスメーカー社員で建築士の筆者ぽりんきが、住宅ローンの固定金利と変動金利の違い、5,000万円を借りた場合の返済シミュレーション、向いている人、借り換えの判断方法を解説します。
僕自身、2026年3月に自宅の住宅ローンを借り換えました。
手数料まで含めた試算で、将来の総返済額を約100万円減らせる見込みになった実体験も、後半で包み隠さずお話しします。



金利の話は、数字だけ並ぶと眠くなるんですよね。
この記事では「結局、わが家ならどっち?」まで判断できるよう、5,000万円を借りた2家族の返済を追いかけます。
- 2026年の住宅ローン金利と利用者の動向
- 固定金利・変動金利・固定期間選択型の違い
- 5,000万円を借りた場合の月々返済と総返済額
- 変動金利が向いている人、固定金利が向いている人
- 5年ルール・125%ルールで誤解しやすい点
- 金利上昇後に固定へ切り替えるときの注意点
- 借り換えで確認したい費用・団信・残り期間
- 50年ローンやミックスローンを選ぶ場合の考え方
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結論|固定と変動は「得する方」ではなく「耐えられる方」で選ぶ
最初に結論をお伝えします。
- 金利が2〜3%になっても返済を続けられ、現金の余力がある人は変動金利を検討しやすい
- 返済額が増えると教育費や生活費へ影響する人は固定金利が安心
- 当初固定は、固定期間終了後の金利と返済額を確認してから選ぶ
- 固定と変動の差額を貯められない人は、変動の安さを生かしにくい
- すでに変動で借りている人は、金利上昇だけを見て慌てて固定へ変えない
- どちらを選んでも苦しい借入額なら、金利タイプより予算を先に見直す



僕は「変動金利が正解」「固定金利なら安全」と一律には言いません。
固定でも借りすぎれば苦しくなりますし、変動でも余裕のある予算なら金利上昇へ対応できます。
住宅ローン選びで一番危ないのは、金利タイプの違いよりも、銀行が貸してくれる上限まで借りてしまうことです。
2026年、住宅ローン金利はどうなっている?
数年前までの住宅ローン相談では、「変動でいいですよね?」と確認されることが大半でした。
今は違います。
「変動が上がり始めたけれど、固定は高すぎる。どちらへ行っても損しそうで怖い」という相談が増えています。
2026年6月、日本銀行は金融政策決定会合で、無担保コールレート翌日物を「0.75%程度」から「1.0%程度」へ変更しました。(日本銀行「金融政策運営と経済・物価情勢」)
政策金利が上がると、銀行の短期プライムレートなどを通じて、変動型住宅ローンの基準金利や適用金利へ影響します。
ただし、政策金利が0.25%上がったから、すべての住宅ローンが同じ日に0.25%上がるわけではありません。
銀行ごとに基準日、見直し時期、優遇幅、商品設計が違います。
2026年6月時点で確認できる代表的な金利は次のとおりです。
| 金利タイプ | 商品例 | 金利の目安 | 特徴 |
| 変動金利 | 三菱UFJ銀行・新規借入 | 年0.945% | 半年ごとなどに金利を見直す商品が中心 |
|---|---|---|---|
| 全期間固定 | フラット35・21〜35年 | 年3.21% | 融資実行時に完済までの金利と返済額が確定 |
| 固定期間選択 | 銀行の10年固定など | 金融機関ごと | 当初期間のみ固定し、終了後に再選択 |
フラット35の年3.21%は、融資率9割以下、新機構団信付き、2026年6月の最頻金利です。(フラット35「金利情報」)



ここで見てほしいのは「変動0.945%は安い」「固定3.21%は高い」だけではありません。
変動は金利が動くリスクを自分で持ち、固定はそのリスクを金融機関へ預ける。金利差には、その違いが表れています。
掲載金利は2026年6月時点の一例です。実際の適用金利は、借入時期、審査、融資率、団信、住宅性能、金融機関の優遇条件によって変わります。
変動を選ぶ人は減っていない
住宅金融支援機構が2026年1月に行った利用者調査では、住宅ローン利用者1,237人のうち、変動型を選んだ人は75.0%でした。
固定期間選択型は14.9%、全期間固定型は10.1%です。
さらに、今後1年間で住宅ローン金利が上昇すると答えた人は73.7%でした。(住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」)
つまり、多くの人は金利上昇を予想しながら、それでも変動金利を選んでいます。



「上がると思うなら固定を選べばいいのに」と感じますよね。
それでも変動が選ばれる最大の理由は、今の金利差が大きいからです。
固定金利・変動金利・固定期間選択型の違い
住宅ローンの金利タイプは、大きく3つに分かれます。
| 比較 | 変動金利 | 全期間固定金利 | 固定期間選択型 |
| 借入時の金利 | 低い傾向 | 高い傾向 | 期間により中間 |
|---|---|---|---|
| 金利の見直し | 定期的 | 完済までなし | 固定期間終了後 |
| 返済額の安定 | 低い | 高い | 固定期間中は高い |
| 金利上昇リスク | 借主が負う | 金融機関側が負う | 終了後は借主が負う |
| 向く人 | 余力があり変化へ対応できる | 毎月の支出を確定したい | 数年後に収入増・売却予定がある |
変動金利とは
変動金利は、市場金利の動きに応じて適用金利が見直される住宅ローンです。
一般的には半年ごとに金利を見直し、元利均等返済で5年ルールのある商品では、毎月返済額を5年ごとに見直します。
最大のメリットは、借入時の金利が低いことです。
同じ借入額でも、最初の返済額を抑えやすく、元金を早く減らせます。
デメリットは、将来の返済額が確定しないことです。
金利が上がれば利息の割合が増え、同じ返済額でも元金が減りにくくなります。返済額を見直したときには、月々の負担が大きく増える可能性があります。
全期間固定金利とは
全期間固定金利は、融資実行時の金利が完済まで変わらない住宅ローンです。
月々返済と総返済額を最初に把握できるため、教育費や老後資金を含めた計画を立てやすくなります。
一方で、金利上昇リスクを金融機関側が負う分、借入時の金利は変動より高い傾向があります。
結果的に市場金利があまり上がらなければ、「変動を選んだ方が支払いは少なかった」ということもあります。
固定金利で払う金利差は、単なる損ではありません。
将来の返済額を確定させるための保険料と考えると、選びやすくなります。
固定期間選択型とは
固定期間選択型は、3年・5年・10年など一定期間だけ金利を固定する商品です。
子どもが卒業するまで、共働きに戻るまで、転勤や売却までなど、家計の節目と固定期間が合えば使いやすい選択肢です。
ただし、固定期間が終わった後の優遇幅が小さくなったり、返済額が急に上がったりする商品があります。
5,000万円を借りると月々返済はいくら違う?
金利差が家計へどう影響するのか、借入額5,000万円、元利均等返済、ボーナス返済なしで比べます。
| 金利 | 35年の月々返済 | 総返済額の目安 |
| 1.0% | 約14.1万円 | 約5,928万円 |
|---|---|---|
| 2.0% | 約16.6万円 | 約6,956万円 |
| 2.5% | 約17.9万円 | 約7,507万円 |
| 3.0% | 約19.2万円 | 約8,082万円 |
1%と2.5%では、月々約3.8万円、35年間の総返済額では約1,579万円の差があります。
月3.8万円あれば、食費の一部、子どもの習い事、将来の修繕積立まで賄えます。
住宅会社の商談テーブルでこの数字を見せられたら、変動金利を選びたくなる気持ちはよく分かります。



固定金利を選ぶだけで毎月3.8万円も増えるなら、変動を選んでおいた方がいい気がする……。
ただし、変動金利の1%が35年間続く保証はありません。
固定金利の2.5%は、35年間変わらないことに価値があります。



大事なのは、「今の14.1万円なら払える」ではなく、金利3%で19.2万円になっても暮らせるかです。
変動を選ぶなら、最初から高い金利でも試算してください。
住宅ローン以外の住居費も忘れない
住宅ローンの返済額だけで予算を決めると、入居後に苦しくなります。
- 固定資産税・都市計画税
- 火災保険・地震保険
- 外壁、屋根、防水、給湯器などの修繕費
- 太陽光発電や蓄電池の交換費
- マンションなら管理費・修繕積立金・駐車場代
- 戸建てでも将来のメンテナンス積立
金利が低い時期は、住宅ローンの月々返済だけを見て借入額を増やしやすくなります。
けれども、固定資産税や修繕費は金利が上がったからといって待ってくれません。
年収500万円で4,000万円を借りるような資金計画の注意点は、年収500万円で住宅ローン4,000万円は無謀?で詳しく解説しています。
変動1%が10年続き、その後3.8%になったらどうなる?
ここからが、YouTube台本で一番伝えたかった話です。
仮に、同じ5,000万円の家を買ったAさんとBさんがいたとします。
Aさんは「まずは返済を抑えて元金を減らしたい」と変動金利を選びました。
Bさんは「返済額が途中で変わるのが怖い」と固定金利を選びました。
10年後、Aさんの金利が3.8%になったとき、どちらが多く払っているでしょうか。
- Aさん:最初の10年間は変動1.0%、11年目から3.8%
- Bさん:35年間ずっと固定2.5%
- 元利均等返済、ボーナス返済なし
- Aさんは11年目に残債を25年・3.8%で再計算する簡易試算
Aさんの最初の月々返済は約14万1,000円です。
初月の利息は約4万2,000円、元金の返済は約10万円になります。
Bさんの月々返済は約17万9,000円です。
初月の利息は約10万4,000円、元金の返済は約7万4,000円です。
固定金利のBさんは毎月多く払っていますが、借入当初は利息の割合が大きく、元金の減り方はAさんより遅くなります。
10年後の残高は、おおよそ次のとおりです。
| 10年後 | Aさん・変動1% | Bさん・固定2.5% |
| 月々返済 | 約14.1万円 | 約17.9万円 |
|---|---|---|
| ローン残高 | 約3,745万円 | 約3,974万円 |
| 10年間で減った元金 | 約1,255万円 | 約1,026万円 |
Aさんは、低金利の10年間でBさんより約229万円多く元金を減らしています。
そして11年目、Aさんの金利が3.8%へ上昇したとします。
残り25年で返済額を再計算すると、月々は約19万4,000円です。
この条件で最後まで返すと、Aさんの総返済額は約7,501万円。Bさんは約7,507万円です。
驚くかもしれませんが、ほぼ同じです。



後半が3.8%まで上がっても、35年間固定2.5%とほぼ同じになるの?



「後半に3.8%まで上がるなら、最初から固定2.5%が絶対に得」と思いがちです。
でも、Aさんは低金利の10年間で元金を早く減らしています。後半の高い金利がかかる残高が小さいので、総額が近づくんです。
この試算から分かること
この結果は「変動金利なら必ず得」という意味ではありません。
金利が何年目に、何%へ上がるかで結果は大きく変わります。
たとえば、借りてすぐ3%台へ上がり、その状態が長く続けば、変動の負担は増えます。反対に、低金利が長く続き、残高が十分減ってから上がれば影響は小さくなります。
伝えたいのは、将来の金利だけではなく、その時点のローン残高も見なければ判断できないということです。
金利のニュースだけを見ていると、「変動が上がった。早く固定へ逃げなきゃ」と焦ります。
でも本当に見るべきなのは、現在の適用金利、残高、残り期間、切り替え後の金利、諸費用です。
ここを飛ばして固定へ移ると、低金利で元金を減らしたメリットを手放し、残り期間へ高い固定金利を確定させることがあります。
この比較は仕組みを理解するための簡易試算です。実際の変動金利は段階的に変わり、5年ルールや125%ルールの有無、金利の見直し月、返済方法によって毎月返済と総額が変わります。
変動金利の5年ルール・125%ルールとは
変動金利の不安を調べると、よく出てくるのが「5年ルール」と「125%ルール」です。
5年ルール
金利が半年ごとに見直されても、毎月返済額は5年間据え置く仕組みです。
返済額が変わらないだけで、金利が据え置かれるわけではありません。
金利が上がれば、同じ返済額のなかで利息が増え、元金の返済が減ります。
125%ルール
5年後に毎月返済額を見直す際、直前の返済額の125%を上限とする仕組みです。
たとえば月12万円なら、次の返済額は最大15万円です。
これも、利息そのものを免除する仕組みではありません。
金利上昇が大きく、毎月の利息が返済額を上回れば、払いきれない利息が未払利息として残る可能性があります。
金利上昇で返済額がどう変わるかは、日銀の利上げで住宅ローンはいくら増える?で詳しく解説しています。
変動金利が向いている人|安さより「余白」がある家庭
変動金利と相性が良いのは、金利上昇を予言できる人ではありません。
上がったときに、慌てず対応できる人です。
たとえば、共働きで5,000万円を借りる家庭を考えます。
変動1%なら月約14.1万円。固定2.5%なら月約17.9万円です。
ここで変動を選び、差額の約3.8万円を毎月使い切らず、別口座へ移せる家庭は強いです。10年続けば、単純計算で約456万円の余力になります。
そのお金があれば、金利上昇時の返済増、繰上返済、給湯器の交換などへ対応できます。
- 金利3%の返済額でも、教育費と貯蓄を続けられる
- 入居後も生活費6か月〜1年分の現金を残せる
- 固定金利との差額を使わず、貯蓄や運用へ回せる
- 半年に一度、適用金利とローン残高を確認できる
- 返済期間が短い、または無理のない繰上返済計画がある



変動金利で大切なのは、返済額の安さではなく、その安さで生まれた余白を残せるかです。
月3万円安くなったから車のローンを増やす、外構を豪華にするとなると、金利上昇へ備えたことにはなりません。
実際に迷いやすいのは「今は余裕がある家庭」
相談で多いのが、夫婦とも働いている今は返せるけれど、出産後の働き方がまだ決まっていないケースです。
現在の世帯収入だけなら、変動3%でも問題ありません。
しかし、育休、時短勤務、保育料、車の買い替えが重なると、余裕は一気に小さくなります。
この場合は、現在の年収ではなく、夫婦どちらかの収入が一時的に減った年の手取りで試算します。
変動を選ぶかどうかより先に、「一馬力に近い状態が何年続いても返せるか」を見てください。
固定金利が向いている人|毎月の安心を買いたい家庭
固定金利は、変動より高いから損というわけではありません。
返済額が増えない安心を、金利差で買う商品です。
たとえば、子どもが2人いて、10年後から大学費用が続く家庭を考えます。
教育費が最も大きい時期に住宅ローンまで月4〜5万円増えると、貯蓄の取り崩しや進路選択へ影響するかもしれません。
その家庭にとっては、固定金利で返済額を確定することが、単なる安心ではなく家族の選択肢を守る対策になります。
- 返済額が月2〜3万円増えると、生活費や教育費へ影響する
- 子どもの進学など、大きな支出の時期が見えている
- 一馬力、自営業、歩合給などで収入変動がある
- 日銀や金利のニュースを見るたび不安になりそう
- 将来の住宅費を確定し、修繕・老後資金まで計画したい



でも、変動の方が安いままだったら、固定を選んだ分だけ損した気持ちになりそう……。



その可能性はあります。
でも、火災保険を使わなかったから保険料が全部ムダだった、とは考えませんよね。固定金利の差額も、家計を安定させるための費用として納得できるかで決めましょう。
固定金利でも借りすぎれば安全ではない
ここはかなり大事です。
固定金利は返済額が上がらないだけで、収入減少、病気、修繕、教育費の増加まで消してくれるわけではありません。
固定金利の返済額に、固定資産税、保険、将来のメンテナンス積立を加え、それでも毎月貯蓄できるかを確認してください。
「変動から固定へ切り替えれば安心」の落とし穴
変動金利で借りて、上がりそうになったら固定へ変えればいい。
理屈としては分かりやすいのですが、実際には簡単ではありません。
固定金利は、将来の金利上昇を先回りして動く傾向があります。
変動金利が目に見えて上がった頃には、固定金利はすでに高くなっている可能性があります。
さらに、先ほどのシミュレーションのように、低金利期間が長ければ元金は減っています。
その段階で高い固定金利へ切り替えると、残り期間に高い金利を確定させることになります。
- 現在のローン残高
- 残りの返済期間
- 現在の適用金利と次回見直し日
- 切り替え後の固定金利
- 毎月返済額と総返済額
- 手数料、保証料、登記費用
- 団信の保障内容
- 繰上返済した場合との比較
金利が上がったという理由だけで決めず、今のまま返す場合、固定へ変更する場合、他行へ借り換える場合を同じ条件で比べましょう。
固定・変動でよくある5つの選び方の失敗
金利タイプを選ぶときは、数字を見ているつもりでも、いつの間にか感情や営業トークだけで決めてしまうことがあります。
住宅会社で資金計画を見てきたなかで、とくに気になる失敗をまとめます。



住宅会社から「ほとんどの方が変動です」と言われたけれど、みんなと同じなら大丈夫ですよね?



これ、住宅相談で本当によく聞きます。
選んだ人の割合は参考になりますが、その人たちの年収、貯蓄、子どもの人数までは分かりません。多数派と自分の家計は分けて考えましょう。
1. 今月の最低金利だけで金融機関を決める
適用金利が0.1%低ければ、総返済額は確かに下がります。
しかし、事務手数料が借入額の2.2%なのか定額なのか、保証料が金利へ上乗せされるのか、団信の保障を付けると何%上がるのかで、実質負担は変わります。
5,000万円の2.2%は110万円です。
金利の小さな差を追いかけていても、手数料が100万円違えば結果は逆転します。



比較するときは「表示金利が一番低い銀行」ではなく、「自分の審査結果と希望する団信を入れた総額が一番合う銀行」を選びましょう。
2. 住宅会社が作った返済表をそのまま信じる
住宅会社の資金計画では、月々返済を低く見せるため、変動金利の低い数字を35年間変わらない前提で使うことがあります。
計算自体は間違っていなくても、金利上昇のシナリオがなければ判断材料として不十分です。
最低でも、現在の適用金利、2%、3%の3パターンを出してもらってください。
さらに、返済負担率は額面年収ではなく、手取り収入でも確認します。
提案書に「変動金利0.7%・35年間」と書かれていても、0.7%が完済まで続くという約束ではありません。比較用の計算条件と、実際の契約条件は別です。
3. 固定金利なら借入額を増やしても安全だと思う
固定金利は返済額が上がらないだけで、毎月の返済が小さいわけではありません。
住宅ローンを固定した安心感から、オプション工事、外構、家具家電まで借入額へ足してしまえば、家計は苦しくなります。
金利変動リスクがなくても、収入減少、修繕、病気、教育費のリスクは残ります。
4. ボーナス返済を前提に月々を下げる
ボーナス返済を使えば、毎月返済は小さく見えます。
しかし、ボーナスは会社業績や働き方で変わります。転職や育休で減る可能性もあります。
基本はボーナス返済なしで組み、ボーナスが出たら貯蓄や任意の繰上返済へ回す方が、家計の自由度は高くなります。



月々返済が12万円と書いてあって安心したら、別にボーナス月20万円が入っていた、という見積もりもあります。
毎月の数字だけでなく、年間返済額を12で割って確認すると見抜きやすいです。
5. 夫婦のどちらかだけが金利リスクを理解している
ペアローンや収入合算では、夫婦の収入を前提に借入額を増やせます。
ところが、片方は「変動はずっと安い」と思い、もう片方は「上がったらすぐ固定へ変えればいい」と考えているケースがあります。
出産、育休、時短勤務、転職の予定まで含め、金利3%時の返済額を夫婦で共有してください。
契約前に金融機関へ確認したい12項目
住宅ローンのパンフレットは情報量が多く、金利だけ見て終わりがちです。
そこで、担当者へそのまま見せられる質問集にしました。
全部を暗記する必要はありません。気になる項目へ印を付け、回答をメモして金融機関同士を比べてください。
- 適用金利はいつ決まりますか? 申込時ではなく融資実行時に決まる商品では、完成までに金利が変わる可能性があります。
- 変動金利の基準金利と優遇幅は、それぞれ何%ですか? 低い適用金利だけでなく、何を基準に何%割り引かれているか確認します。
- 優遇幅は完済まで続きますか? 給与振込や口座利用などの条件が外れたとき、優遇幅が小さくならないか確認します。
- 金利の見直し月と返済額へ反映される月はいつですか? ニュースで利上げを見た日と、実際の返済が変わる日は同じとは限りません。
- 5年ルール・125%ルールはありますか? 採用していない商品もあるため、返済額が上がるタイミングまで聞きます。
- 固定期間終了後は、どの金利タイプを選べますか? 終了後の優遇幅と、変動・再固定を選んだ場合の条件を確認します。
- 事務手数料、保証料、印紙、登記費用の合計はいくらですか? 表面金利が低くても、諸費用を含めると総額が逆転する場合があります。
- 繰上返済や金利タイプ変更に手数料はかかりますか? 窓口とインターネットで手数料が違うケースも確認します。
- がん・三大疾病・全疾病保障の上乗せ金利はいくらですか? 金利だけでなく、保障が始まる条件と対象外になるケースも聞きます。
- 夫婦連生団信やペアローン団信は、どこまで保障されますか? 夫婦の一方に万一があったとき、どちらの残高がなくなるか確認します。
- つなぎ融資や分割融資の金利と費用はいくらですか? 土地代・着工金・中間金の支払いがある注文住宅では見落とせません。
- 借り換えや全額返済をするとき、手続きと費用はいくらですか? 将来ほかの銀行へ移る可能性まで考え、出口の条件も確認します。



この12個を聞けば、担当者から「よく調べていますね」と言われるはずです。
難しい言葉で返されたら、「つまり、わが家の返済はいつ・いくら変わるんですか?」と聞き直して大丈夫です。
注文住宅では、土地代、着工金、中間金、引渡し代金と、支払いが複数回に分かれることがあります。
住宅ローンが引渡し時にしか実行されない金融機関では、つなぎ融資が必要です。
表面金利が低くても、つなぎ融資の利息や手数料を加えると他行より高くなる場合があります。



完成済みのマンションや建売住宅と、土地から始める注文住宅では、同じ金利でも必要な費用が違います。
住宅会社にも、支払い時期と提携ローン以外を使えるか確認してください。
団信は金利と同じくらい大切
住宅ローンを比較するとき、団信をおまけのように考える方がいます。
団信は、死亡・高度障害など所定の状態になった場合に、住宅ローン残高を保障する仕組みです。
がん保障、三大疾病、就業不能、夫婦連生など、保障範囲は金融機関で大きく違います。
金利が0.1%高くても、必要な保障が含まれていることで、別の生命保険を減らせる場合があります。
反対に、保障が充実して見えても、支払条件が「診断時」なのか「一定期間就業不能」なのかで使いやすさは変わります。
固定・変動の比較と同時に、現在加入している生命保険まで整理してください。
ぽりんきも2026年3月に住宅ローンを借り換えました
ここは僕自身の一次情報です。
僕も2026年3月に、自宅の住宅ローンを借り換えました。
借り換え前後の金利だけを見るのではなく、事務手数料、登記費用、残り期間まで含めて試算したところ、諸費用を差し引いても将来の総返済額を約100万円減らせる見込みになったためです。
正直、借り換えはもっと面倒だと思っていました。
実際にやったことは、事前審査、本審査、元の銀行で10分ほど手続き、新しい銀行で契約という流れです。
必要書類をそろえる手間はありましたが、想像していたよりスムーズでした。



「住宅ローンは一度借りたら35年間そのまま」と思っている方が多いです。
でも、残高と残り期間があるなら、一度試算してみる価値はあります。
借り換えは金利差だけで決めない
以前は「残高1,000万円以上、残り10年以上、金利差1%以上」が借り換えの目安と言われていました。
現在はオンライン銀行の低金利や手数料体系もあり、金利差が1%未満でも効果が出る場合があります。
反対に、金利が大きく下がっても、残高が小さい、残り期間が短い、手数料が高い場合は得になりません。
- 借り換え後の総返済額から諸費用を引いて得か
- 事務手数料が借入額の2.2%か、定額か
- 抵当権抹消・設定の登記費用はいくらか
- 一括返済手数料があるか
- 新しい団信の保障が今より良いか、悪いか
- 健康状態によって団信へ加入できるか
- 住宅ローン控除へ影響しないか
- 固定から変動へ変える場合、上昇リスクへ耐えられるか
住宅ローン比較サービスのモゲチェックでは、現在のローン情報を入力すると、借り換え効果や候補となる金融機関を比較できます。
金利や審査結果は金融機関・申込者ごとに異なります。紹介された金融機関との契約義務はありません。サービス内容は申込前に確認してください。
モゲチェックの使い方や評判は、モゲチェックの口コミ・デメリットを解説した記事でも紹介しています。
50年ローンなら変動金利でも月々を抑えられる?
住宅価格が上がり、50年ローンを扱う金融機関も増えています。
返済期間を35年から50年へ延ばせば、月々返済は下がります。
しかし、返済期間が長いほど金利上昇へさらされる期間も長く、退職後まで残債が残りやすくなります。
変動金利の50年ローンは、「今の返済額が低い」という2つの要素が重なるため、借入額を増やしすぎやすい選択です。



50年ローン自体が悪いわけではありません。
ただし、35年では買えない家を50年なら買える、という使い方は慎重になってください。
50年ローンの総返済額、退職時残高、向いている人は、住宅ローン35年と50年はどっち?で詳しく比較しています。
固定と変動を半分ずつにするミックスローンはどう?
1本を変動、もう1本を固定に分けるミックスローンもあります。
金利が上がれば固定部分が支えになり、金利が上がらなければ変動部分の低金利を生かせます。
「どちらか一方へ決めるのが怖い」という方には合理的です。
一方で、契約が2本になるため、事務手数料や登記費用が増える場合があります。
繰上返済をするときも、固定と変動のどちらから返すか判断が必要です。
ペアローンと組み合わせると契約関係がさらに複雑になるので、金利だけでなく団信と相続時の扱いも確認してください。
固定か変動か迷ったときの7つの質問
最後は、次の質問へ順番に答えてみてください。
1. 金利3%で再計算しても、毎月の返済を続けられるか
2. 住宅購入後に生活費6か月〜1年分の現金が残るか
3. 固定と変動の差額を使わずに貯められるか
4. 教育費が増える時期と金利上昇が重なっても耐えられるか
5. 半年に1回、金利と残高を確認できるか
6. 返済額が変わる不安を35年間抱えても平気か
7. 固定金利でも無理なく買える住宅予算になっているか
1〜5に自信を持って答えられ、返済額の変化も受け入れられるなら、変動金利を検討しやすいです。
反対に、返済額が増えると教育費や貯蓄へ影響する、金利ニュースが大きなストレスになるなら、固定金利の安心と相性が良いでしょう。



迷ったら、変動で借りる予定でも固定金利の返済額を家計へ入れてみてください。
その金額でも無理がなければ、どちらを選んでも失敗しにくくなります。
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住宅ローンの固定・変動に関するよくあるQ&A
- 2026年は固定金利と変動金利のどちらがおすすめですか?
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一律の正解はありません。金利が2〜3%へ上がっても返済でき、十分な現金を残せる人は変動金利を検討しやすいです。返済額を確定し、教育費や生活費への影響を避けたい人は固定金利が向いています。
- 変動金利は今後どこまで上がりますか?
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将来の上昇幅と時期を正確に当てることはできません。予想で決めるのではなく、2%・3%になった場合の返済額を試算し、その負担へ耐えられる借入額に抑えることが重要です。
- 変動金利の5年ルールがあれば返済額は上がりませんか?
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5年間は毎月返済額が据え置かれても、適用金利は変わります。金利が上がれば利息の割合が増え、元金が減りにくくなります。また、5年ルールを採用していない商品もあります。
- 125%ルールがあれば金利上昇の負担は抑えられますか?
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返済額の急増を一時的に抑える仕組みで、利息を免除するものではありません。返済額で利息を払いきれない状態では未払利息が発生する可能性があるため、残高と返済予定表を確認してください。
- 変動金利が上がる前に固定金利へ切り替えるべきですか?
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金利上昇だけで慌てて切り替えるのはおすすめしません。固定金利は先に上昇している場合があり、残高や残り期間によっては高い金利を確定することになります。現在のまま、固定へ変更、他行へ借り換えの3案を総返済額で比較しましょう。
- 固定金利を選べば住宅ローンは安全ですか?
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返済額が変わらない点では安心ですが、借入額が多すぎれば固定でも家計は苦しくなります。固定金利で試算した返済額に、税金・保険・修繕費を加えても貯蓄できる予算か確認してください。
- 繰上返済するなら変動金利で問題ありませんか?
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繰上返済できる現金と時期が明確なら、金利上昇リスクを抑えやすくなります。ただし、教育費や生活防衛資金まで返済へ回すのは危険です。手元資金を確保したうえで判断してください。
- 住宅ローンの借り換えはどれくらい金利差があれば得ですか?
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金利差だけでは決められません。残高、残り期間、事務手数料、登記費用、団信を含めた総額で比較します。金利差が1%未満でも効果が出る場合がある一方、費用を含めると得にならない場合もあります。
- 50年ローンと変動金利を組み合わせても大丈夫ですか?
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月々返済は抑えやすくなりますが、金利変動へさらされる期間と退職後の残債が増えます。35年で返せない借入額を50年で通すのではなく、退職時残高と繰上返済計画まで確認しましょう。
- 固定と変動を決めきれない場合はどうすればいいですか?
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ミックスローンで分ける方法があります。ただし、契約が増えることで手数料や管理の手間も増えます。まず固定と変動それぞれの返済額を出し、自分の家計がどの程度の変化へ耐えられるかを確認してください。
まとめ|住宅ローンは金利予想より家計の余力で決めよう
住宅ローンの固定金利と変動金利は、どちらかが常に得になる仕組みではありません。
- 変動金利は借入時の負担が軽い一方、将来の返済額が確定しない
- 固定金利は返済額を確定できる一方、当初金利は高い
- 5,000万円なら1%と2.5%で月々約3.8万円の差がある
- 低金利期間に元金を減らせば、後の金利上昇の影響は小さくなる
- 5年・125%ルールは利息を免除する仕組みではない
- 切り替えや借り換えは、残高・期間・費用・団信を含めて比べる
- 固定でも返せない住宅予算なら、借入額を先に見直す
僕が伝えたいのは、「2026年は固定が正解」「まだ変動で大丈夫」という予言ではありません。
住宅ローンは35年、場合によっては50年続きます。
その間には、金利だけでなく、出産、教育、転職、病気、修繕、親の介護など、家計を動かす出来事がたくさんあります。
だからこそ、今の最低金利で借りられる上限ではなく、条件が悪くなっても暮らしを守れる金額にしてください。



家を買うことがゴールではありません。
住宅ローンを払いながら、旅行へ行ったり、子どもの選択肢を守ったり、将来へ貯めたりできることが大切です。
新規借入や借り換えで候補を比較したい方は、現在の条件を一度数字にしてみましょう。
気になる住宅会社がある方は、まずは自分たちの予算、土地条件、好みのデザインに合うかを整理してみてください。
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