中庭のある家のデメリットとは?後悔しないための対策を建築士が徹底解説!

悩んでいる人中庭のある家って憧れるけれど、デメリットとかあるのかな?
中庭のある家は、プライベートな空間を確保しながら、明るく開放感のある暮らしを実現できる人気の間取りです。
一方で、「建築費用が高くなる?」「メンテナンスは大変?」「住んでから後悔しない?」など、不安に感じる方もいるのではないでしょうか。



結論からいうと、中庭にはいくつかのデメリットがありますが、設計や間取りを工夫することで対策できるものがほとんどです。
この記事では、建築士で元ハウスメーカー社員の筆者ぽりんきが、中庭のデメリットと対策をはじめ、メリットや後悔しないためのポイント、向いている人・向いていない人についてわかりやすく解説します。
中庭のある家を検討している方は、ぜひ最後まで参考にしてください。
- 中庭のある家のメリット・デメリット
- 中庭で後悔しないためのポイント
- 中庭が向いている人・向いていない人の特徴


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中庭とは?代表的な3つの間取りタイプを解説!


中庭とは、建物や壁に囲まれた屋外スペースのことです。
外からの視線を気にせず過ごせるプライベートな空間として人気があり、リビングとつなげてくつろぎの場所にしたり、子どもやペットの遊び場として活用したりする家庭も増えています。
中庭には主に「コの字型」「ロの字型」「L字型」の3つの間取りタイプがあり、それぞれ特徴や住み心地が異なります。まずは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
①コの字型の中庭|開放感とプライバシーを両立しやすい
コの字型の中庭は、建物をコの字に配置し、三方向を建物で囲む間取りです。
外に向かって開いているため、採光や風通しを確保しやすく、開放感を感じられるのが特徴です。
また、道路や隣家との位置関係を工夫すれば、外からの視線を抑えながらプライベートな空間も確保できます。



開放感とプライバシーのバランスを重視したい方に向いている間取りです。
②ロの字型の中庭|外からの視線を遮りやすい
ロの字型の中庭は、建物が中庭を四方向から囲む間取りです。
周囲からの視線が届きにくいため、プライバシーを確保しやすく、家族だけでくつろげる空間をつくれます。
一方で、壁や窓が増えるため建物の形状が複雑になりやすく、建築費用が高くなる傾向があります。



ロの字型を採用する際は、予算とのバランスも考えながら間取りを検討することが大切です。
③L字型の中庭|限られた敷地でも取り入れやすい
L字型の中庭は、建物をL字に配置してつくる間取りです。
コの字型やロの字型に比べると比較的コンパクトなスペースでも取り入れやすく、限られた敷地や変形地にも対応しやすいのが特徴です。
リビングと中庭をつなげることで、室内と屋外が一体となった開放感のある空間を演出できます。



限られた敷地や予算を考慮しながら、中庭のある暮らしを実現したい方におすすめの間取りです。
中庭のある家の7つのデメリット


中庭には多くの魅力がありますが、建築費用やメンテナンス、生活動線など、あらかじめ知っておきたい注意点もあります。
デメリットを理解したうえで家づくりを進めることで、「中庭をつくってよかった」と思える住まいにつながります。
ここでは、中庭を採用する前に知っておきたい7つのデメリットを紹介します。
- 建築費用が高くなりやすい
- 居住スペースが狭くなる
- 掃除やメンテナンスの手間がかかる
- 生活動線が長くなり不便になることがある
- 夏は暑く冬は寒く感じることがある
- 虫が気になることがある
- 雨水がたまりやすく、排水対策が必要になる
デメリット①:建築費用が高くなりやすい
中庭のある家は、一般的な四角い間取りに比べて建物の形状が複雑になりやすく、建築費用が高くなる傾向があります。
中庭を囲むように外壁や窓が増えるため、材料費や施工費がかかりやすいことが主な理由です。
特にロの字型は建物で四方向を囲むため、建築費用が高くなりやすいといわれています。



建築費用を抑えたい場合は、建物の形状をできるだけシンプルにすることが大切です。一般的には、L字型→コの字型→ロの字型の順で建築費用が高くなる傾向があります。予算に合わせて中庭の広さや仕様を調整することも検討しましょう。
デメリット②:居住スペースが狭くなる
中庭を設けると、その分のスペースが必要になるため、同じ敷地面積でも室内の居住スペースが狭くなる場合があります。
特に敷地が限られている場合は、リビングや収納、各部屋の広さに影響することもあるため、間取り全体のバランスを考えることが大切です。



中庭を計画する際は、中庭と室内スペースのバランスを考えて設計することが大切です。中庭をどのように活用したいかを明確にしてから、広さを決めましょう。
デメリット③:掃除やメンテナンスの手間がかかる
中庭は屋外スペースのため、落ち葉や砂ぼこり、雨で流れ込んだゴミなどがたまりやすく、定期的な掃除が必要です。
また、植栽を取り入れる場合は剪定や水やり、ウッドデッキを設置する場合は定期的なメンテナンスが必要になることもあります。
メンテナンスを怠ると、見た目が悪くなるだけでなく、設備の劣化につながる可能性もあります。



掃除や手入れの負担を減らしたい場合は、植栽を必要最小限にしたり、お手入れしやすい素材を選んだりするのがおすすめです。
デメリット④:生活動線が長くなり不便になることがある
中庭を設けると、部屋が中庭を囲むように配置されるため、室内の移動距離が長くなることがあります。
例えば、キッチンから洗面所まで遠回りになったり、リビングから各部屋への移動距離が長くなったりすると、毎日の家事や生活で不便に感じることもあるでしょう。



暮らし始めてから「思ったより移動しにくい」と後悔しないためにも、間取りを考える際は生活動線までしっかり確認することが大切です。特に、キッチン・洗面所・浴室など毎日使う水まわりは、できるだけ近くにまとめることで移動の負担を軽減できます。
デメリット⑤:夏は暑く冬は寒く感じることがある
中庭のある家は、リビングや中庭に面した大きな窓を設けることが多いため、夏は日差しの影響で暑く、冬は窓から冷気が伝わり、室内が寒く感じられることがあります。
窓の性能や日よけ対策が不十分だと、冷暖房が効きにくくなり、光熱費がかさむこともあるでしょう。



断熱性能の高い窓やガラスを採用したり、軒やシェードなどで日差しを調整したりすることで、室温の変化を抑えやすくなります。快適に過ごすためにも、断熱性や遮熱性を考慮した設計を検討しましょう。
注文住宅の窓選びで後悔したくない方は、こちらの記事も参考にしてください。
デメリット⑥:虫が気になることがある
中庭に植栽を取り入れると、蚊や羽虫などの虫が発生しやすくなることがあります。
特に窓を開けて過ごす機会が多い季節は、虫が室内に入りやすく、不快に感じることもあるでしょう。



虫がつきにくい植栽を選び、落ち葉や雑草をこまめに掃除することが大切です。また、必要に応じて網戸や虫よけ対策を取り入れることで、快適に過ごしやすくなります。
デメリット⑦:雨水がたまりやすく、排水対策が必要になる
中庭は建物に囲まれた構造のため、雨水がたまりやすくなる場合があります。
特にロの字型の中庭は四方向を建物で囲んでいるため、排水設備が不十分だと水が流れにくくなります。
雨水がうまく排水されないと、湿気がこもりやすくなり、カビの原因になることもあるため注意が必要です。



中庭を計画する際は、水がスムーズに流れるよう排水設備を整えることが大切です。また、床面に適切な勾配を設けることで、雨水がたまりにくくなります。設計段階で排水計画まで確認しておくと安心です。
今回紹介したデメリットは設計や間取りを工夫することで軽減できる場合があります。
中庭の間取りや建築費用について気になることがあれば、家づくりのプロへ相談してみるのもおすすめです。
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中庭の5つのメリット


中庭にはいくつかのデメリットがありますが、設計次第ではそれ以上のメリットを得られることもあります。
ここからは、中庭のある家で得られる5つのメリットを紹介します。
- プライバシーを確保しやすい
- 家全体に光や風を取り込みやすい
- 子どもやペットが安心して遊べる
- リビングとつながる開放的な空間になる
- デザイン性が高くおしゃれな住まいになる
メリット①:プライバシーを確保しやすい
中庭は建物に囲まれた位置に設けるため、道路や隣家からの視線が届きにくく、プライバシーを確保しやすいのが魅力です。
リビングの大きな窓やウッドデッキを中庭に向けて配置すれば、カーテンを開けたままでも周囲の視線を気にせず過ごしやすいでしょう。
メリット②:家全体に光や風を取り込みやすい
中庭を設けることで、家の中心まで自然光や風を取り込みやすくなります。
住宅が密集している場所や周囲を建物に囲まれた土地でも、中庭から光や風を取り込めるため、室内が明るく開放的な空間になりやすいのが魅力です。
メリット③:子どもやペットが安心して遊べる
中庭は建物に囲まれたプライベートな空間のため、子どもやペットが安心して遊びやすいのが魅力です。
道路に飛び出す心配が少なく、リビングやキッチンから様子を見守りやすいため、家事をしながらでも安心して過ごせます。
ボール遊びやプール遊び、ペットの遊び場など、さまざまな用途で活用できます。
メリット④:リビングとつながる開放的な空間になる
中庭をリビングとつなげることで、室内と屋外が一体となり、実際の広さ以上に開放感を感じられる住まいになります。
大きな窓を開ければ、中庭をセカンドリビングやアウトドアリビングとして活用することも可能です。
家族で食事を楽しんだり、コーヒーを飲みながらくつろいだりと、暮らしの楽しみ方が広がります。
メリット⑤:デザイン性が高くおしゃれな住まいになる
中庭を取り入れることで、住まいに開放感や奥行きが生まれ、デザイン性の高い空間を演出できます。
室内から緑や空を眺められるため、季節の移り変わりを身近に感じられるのも魅力です。
また、植栽やウッドデッキ、照明などを取り入れることで、おしゃれな空間づくりを楽しめます。
中庭で後悔しないための5つのポイント


中庭のある家は、開放感やプライバシー性など多くの魅力がある一方で、設計によっては住み心地に大きく影響することもあります。
後悔しない家づくりのためには、中庭のメリット・デメリットを理解したうえで、自分たちのライフスタイルに合った計画をすることが大切です。
ここからは、中庭のある家づくりで押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
ポイント①:中庭をつくる目的を明確にする
中庭は、「なんとなくおしゃれだから」という理由だけで取り入れると、完成後に使う機会が少なくなり、後悔につながることがあります。
例えば、子どもの遊び場にしたいのか、家族でくつろげるスペースにしたいのか、ガーデニングや植栽を楽しみたいのかによって、必要な広さや間取りは大きく異なります。
中庭をどのように活用したいのかを家族で話し合い、目的に合った広さや設計を考えることが、満足度の高い家づくりにつながります。
ポイント②:土地の形状や広さに合った間取りを選ぶ
中庭を取り入れる際は、土地の形状や広さに合った間取りを選ぶことが大切です。
敷地条件に合わない中庭をつくると、居住スペースが狭くなったり、生活動線が悪くなったりして、暮らしにくさを感じる場合があるからです。
例えば、敷地が限られている場合はL字型、プライバシーを重視したい場合はロの字型など、土地の条件や暮らし方に合わせて間取りを選ぶことで、中庭の魅力を最大限に活かせます。



無理に理想の間取りを取り入れるのではなく、土地の条件に合ったプランを選ぶことが、後悔しない家づくりにつながります。
ポイント③:生活動線や家事動線も考えて設計する
中庭のある家を快適にするためには、生活動線や家事動線も考えて間取りを設計することが大切です。
中庭を優先しすぎると、部屋同士の移動距離が長くなり、毎日の家事や生活で不便に感じることがあります。
例えば、キッチン・洗面所・浴室などの水まわりを近くにまとめたり、リビングから各部屋へスムーズに移動できる動線を確保したりすることで、暮らしやすい住まいになります。



毎日の生活をイメージしながら動線まで確認することが後悔しないポイントです。


ポイント④:メンテナンスや維持管理まで考えて計画する
中庭を計画する際は、メンテナンスや維持管理まで考えておくことが大切です。
中庭は、植栽の手入れや掃除など、定期的なメンテナンスが必要になります。完成後の負担を減らすためにも、計画段階からお手入れのしやすさを考えておきましょう。
例えば、手入れしやすい植栽や掃除しやすい床材を選ぶことで、日々のお手入れの負担を軽減できます。
見た目だけでなく、長く快適に使い続けられるかという視点で計画することが、後悔しない中庭づくりにつながります。
ポイント⑤:複数の住宅会社のプランを比較する
中庭のある家を建てるなら、複数の住宅会社のプランを比較して検討することが大切です。
同じ要望でも、住宅会社によって間取りの提案や建築費用は大きく異なります。中庭の広さや配置、生活動線なども変わるため、1社だけで決めてしまうと、自分たちに合ったプランを見逃してしまう可能性があります。
複数のプランを比較することで、それぞれのメリット・デメリットが分かり、納得して家づくりを進められます。
間取りや見積もりは、建築士などのプロにチェックしてもらうと安心です。
自分たちに合った住宅会社を探したい方は、ハウスメーカー相性診断を活用してみてください。
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中庭が向いている人・向いていない人


中庭には多くの魅力がありますが、すべての家庭に向いているわけではありません。
大切なのは、中庭に憧れる気持ちだけで決めるのではなく、自分たちのライフスタイルや土地の条件に合っているかを見極めることです。
ここからは、中庭が向いている人と向いていない人の特徴を紹介します。
中庭が向いている人
- プライベートな屋外空間をつくりたい人
- 明るく開放感のある住まいにしたい人
- 子どもやペットが安心して遊べる空間がほしい人
- リビングとつながるアウトドアリビングを楽しみたい人
中庭のある家は、プライベートな屋外空間を確保しながら、明るく開放感のある暮らしを実現しやすい住まいです。
周囲の視線を気にせず家族でくつろいだり、子どもやペットが安心して遊んだりと、暮らしの幅が広がります。
プライバシーと開放感を両立した住まいを実現したい方には、中庭のある家がおすすめです。
中庭が向いていない人(注意が必要な人)
- 建築費用をできるだけ抑えたい人
- 居住スペースをできるだけ広く確保したい人
- 掃除や植栽の手入れなど、メンテナンスの負担を減らしたい人
中庭には多くの魅力がありますが、建築費用や居住スペース、メンテナンスなどとのバランスを考えることが大切です。
ライフスタイルや優先したいことを整理したうえで、中庭を取り入れるかどうかを一度じっくり考えてみるとよいでしょう。
中庭についてよくある質問



ここでは中庭に関するよくある質問に、Q&A形式でお答えします。
- 中庭のある家は防犯面が心配ですが大丈夫ですか?
-
中庭の形状によって変わります。
四方を建物で囲むロの字型は外部からの侵入経路が少なく、防犯性は高い傾向にあります。
一方、コの字型やL字型は中庭が外から見えにくい死角になりやすいため、侵入されたときに気づきにくいという注意点があります。
対策としては、人感センサーライトの設置、外周フェンスの高さや足がかりになるものの配置に配慮する、中庭に面した窓に防犯ガラスやシャッターを採用するなどが効果的です。
- 中庭の広さはどのくらいが目安ですか?
-
中庭の広さは5〜6畳(約8〜10㎡)程度が目安とされています。ただし、最適な広さは家族の人数や使い方によって異なります。
くつろぎスペースとして使うなら3〜4.5畳程度でも十分ですが、バーベキューや子どものプールなどを楽しみたい場合は、5〜6畳以上あると使いやすいでしょう。
- 狭い土地でも中庭はつくれますか?
-
はい、狭い土地でも中庭を設けることは可能です。
ただし、敷地の広さや形状によっては、居住スペースが狭くなったり、生活動線に影響したりする場合があります。そのため、土地の条件に合った間取りを選ぶことが大切です。
限られた敷地では、L字型などコンパクトな間取りを採用することで、中庭を取り入れやすくなります。
- 中庭にはどんな床材がおすすめですか?
-
中庭の床材には、タイルやウッドデッキ(天然木・樹脂製)、人工芝、コンクリートなどがおすすめです。
それぞれ特徴が異なるため、デザインだけでなく、お手入れのしやすさや中庭の使い方も考慮して選びましょう。
まとめ|中庭はライフスタイルに合わせて検討しよう
この記事では中庭のデメリットやメリット、後悔しないための対策について詳しく解説してきました。
中庭のある家を検討する際は、次のポイントを押さえておきましょう。
- 中庭には建築費用やメンテナンスなどのデメリットがある
- プライベートな空間や開放感など、中庭ならではのメリットも多い
- 中庭をつくる目的を明確にして広さや間取りを決める
- 土地やライフスタイルに合った間取りを選ぶ
- 複数の住宅会社のプランを比較して検討する
中庭は、「人気だから」「おしゃれだから」という理由だけで取り入れるのではなく、自分たちの暮らしに合っているかという視点で検討することが大切です。
家族で中庭をどのように使いたいのかを具体的にイメージしながら、複数の住宅会社のプランを比較して、自分たちに合った住まいづくりを進めていきましょう。









