ペンシルハウスが最悪＆後悔する7つの真相！建ててわかったメリット・デメリット

ペンシルハウスは、狭い土地でも建てられる、いわゆる狭小住宅です。都市部の住宅が密集した地域でも家を建てられる一方で、一般的な家とは違うポイントがいくつかあります。

住宅が密集した建築の難しいエリアでも、ペンシルハウスなら柔軟な設計でマイホームを建てられます。

家づくりで後悔しないためには、一括資料請求サイトの活用や建てて良かったハウスメーカーなどを理解することも重要です。

この記事では、建築士で元ハウスメーカー社員の筆者ぽりんきが、「ペンシルハウスはやめたほうがいい」と言われる真相を徹底解説。さらに、住んでわかったメリット・デメリットについても詳しく解説をしていきます。

「都心部でも一軒家を叶えたい」と考えている方は、この記事を参考にペンシルハウスへの理解を深めて、納得のいく家づくりを目指してください。

ペンシルハウスとは、狭小地に建つ細長い3階建て住宅

ペンシルハウスとは…
狭い土地にも柔軟に対応できる、細長い3階建ての家のことです。

都市部の住宅が密集したエリアでは、15〜20坪程度の限られた土地に家を建てることがよくあります。ペンシルハウスは、上記のような狭い土地でも、上に高さを出すことで生活空間を確保した住宅スタイルです。

ペンシルハウスなら、狭い土地でも設計の工夫次第で家族が暮らせる住まいを実現できます。利便性を優先して都市部で家を持ちたい方におすすめです。

ペンシルハウスの一般的な間取り

ペンシルハウスの間取りは、上下に空間を分けた3階建て住宅が基本的なスタイルです。

間口が狭く横に広げられないため、縦のスペースを活かした設計が必要になります。そのため、3階建て以上の家が多く、各階ごとに役割を分けるのが特徴です。

具体的な、ペンシルハウスの間取り例がこちら。

ペンシルハウスでは一般的に、2階にリビングが配置されることが多いです。1階よりも日当たりや風通しがよく、居心地のいい空間にしやすいためです。

階ごとに役割を分けることで、限られた広さでも家族が快適に暮らせる住まいを実現します。

外観デザインと内装の特徴

ペンシルハウスの外観はすっきりとした縦長のデザインが多く、内装は限られた空間を最大限に活かしたさまざまな工夫が施されています。

「狭い土地でもおしゃれな家にしたい」といった要望も多く、モダンでスタイリッシュな外観が好まれる傾向にあります。

室内に関しては、空間が少しでも広く感じられるよう、空間のつながりや光の入り方を工夫したつくりが特徴です。

ペンシルハウスに見られる外観・内装の特徴がこちら。

ペンシルハウスは、限られた敷地でも柔軟な設計と高い提案力で、快適でおしゃれな住まいを叶えられます。

＼ 無料・たった1分・紹介割引 ／

ペンシルハウスで後悔する7つの理由！最悪と言われるデメリット

ペンシルハウスは、せまい立地でも家を建てられる一方で、実際に住んでから「思っていたより大変だった」と感じる人も多いです。

ここからは、実際にペンシルハウスを建てて後悔した7つの事例について詳しくご紹介していきます。家づくりで失敗しないためにも参考にしてください。

1.階段の上り下りが多くて生活が大変

3階建てが基本のペンシルハウスでは、階段の上り下りが多く、毎日の生活が思った以上に大変と感じることがあるようです。

特に小さな子供がいる家庭では、子供を抱えての上り下りや、転落の危険性など、日常生活にストレスを感じてしまう可能性もあるでしょう。

ほかにも、うっかり物を忘れてしまった際にも階段を利用する必要があるなど、日常に起きるさまざまなシーンを事前に想定しておく必要があります。

現在の生活だけでなく、老後の体への負担が気になる場合には、慎重に判断するほうが良いでしょう。

2.部屋が狭くて収納が足りない

ペンシルハウスは、「スペースが狭い」「収納が足りない」と感じる方も多いです。

建物の形状が細長いため、各フロアの広さに限りがあります。そのため、ゆとりのある広いスペースや、大きな収納を確保しにくいことはデメリットと言えそうです。

たとえば、以下のようなシーンで収納が足りずに困る可能性があります。

ペンシルハウスはスペースが限られているため、物が多い家庭や収納を重視したい人は、設計の段階で具体的な収納計画を検討しましょう。

3.隣家と近すぎてプライバシーが心配

隣の家との距離が近く、プライバシーの確保がむずかしいと後悔しているケースもあるようです。

ペンシルハウスは、住宅の密集した土地に建っているため、隣家との間にほとんどすき間がありません。

具体的には、次のようなシーンが想定されます。

上記への対策を十分におこなわないと、日々のストレスに後悔してしまうかもしれません。ペンシルハウスを検討するなら、プライバシー対策ついて営業マンによく相談しましょう。

4.日当たりが悪くて部屋が暗い

ペンシルハウスは日当たりが悪くなりやすく、想像よりも室内が暗く感じて後悔する可能性もあります

まわりの家と距離が近いため、太陽の光が入りにくいです。そのため、日中でも部屋が暗いと感じることがあります。

日当たりの悪い住まいでは、以下のような後悔につながる可能性があります。

日当たりを考慮した窓の位置や大きさについて、しっかりと営業マンと打ち合わせをしましょう。

5.空調効率が悪く電気代がかかる

ペンシルハウスは、上下にフロアが別れているため、冷暖房の効きが悪く「光熱費が高い」と後悔する場合があります。

冷たい空気は下に、暖かい空気は上に移動しやすい性質から、部屋ごとの温度の差が出やすく、空調にかかる電気代が高くなることがデメリットです。

電気代だけでなく、部屋ごとに温度差があることで体調を崩しやすくなるなど、健康面での弊害も懸念されます。

実際にペンシルハウスを検討する際には、空調計画まで含めて、慎重に打ち合わせを進めることがポイントです。

6.建築コストが割高になりやすい

想定よりも建築コストが高くなり後悔してしまうケースもあります。

ペンシルハウスは、都市部などの狭い土地に建てることが多いため、設計や工事に手間とコストがかかります。十分な生活空間を確保するために、3階建てにすることも費用が増える要因です。

具体的に、建築コストが高くなる原因には、次のようなものがあります。

比較的初、コンパクトな住宅になりやすいペンシルハウスですが、建築コストを抑えたい方には想定よりも高額に感じてしまう場合もあるでしょう。

7.資産価値が低く売却しにくい

ペンシルハウスは、資産価値が低い傾向にあるため、将来、買い手が見つかりにくい可能性があります。

特殊な間取りや階段が多いことで、年配の人や子育て中の家庭から「使いにくい」と思われるためです。

売却がむずかしい理由には、次のようなものがあります。

将来の売却も考えて家を建てる場合、一般に好まれるよう、資産価値を考慮した設計を心がける必要があります。

＼ 無料・たった1分・紹介割引 ／

建ててわかったペンシルハウスのメリット5つ

ペンシルハウスは注意すべき点がある一方で、工夫次第では建ててよかったと感じられる点がいくつもあります。

ここからは、実際に建ててみてわかった5つのメリットについて詳しく紹介していきます。

1.都心で利便性のいいエリアに家を持てる

利便性がよく、通勤や買い物に便利な場所でも家を建てられる点は、ペンシルハウスのメリットです。

都心の人気のエリアでは、広い土地は価格も高く見つけにくいですが、ペンシルハウスなら駅近などの限られた土地でも家を持てるチャンスがあります。

建物よりも暮らしやすい周辺環境を優先したい人には、ペンシルハウスは魅力的な住まいと言えるでしょう。

2.土地代を抑えて設備に予算を充てられる

ペンシルハウスは比較的狭い土地に建てるため、土地代を抑えやすいです。

一般的に、土地の広さが小さいほど、土地の購入価格も下がります。ペンシルハウスのように15〜20坪ほどの住宅なら、人気のエリアでも比較的手ごろな価格で土地の購入が可能です。

ほかにも、土地代を抑えることで、断熱性を高めたり内装にこだわるなど、より充実した暮らしを実現できます。

土地代をおさえて暮らしの快適性を高められることも、ペンシルハウスの大きなメリットです。

3.狭くても個性的なデザインの家が建てられる

ペンシルハウスなら、狭い土地でもデザインにこだわった家を建てられます。

限られた敷地でも、外観や内装にも「自分らしさ」を出したいですよね。ペンシルハウスなら、狭い土地でも柔軟な設計が可能なため、アイデアが活かされたシンプルでも印象に残る家に仕上がります。

具体的には、次のようなデザインも可能です。

広さに制限があっても、好みのイメージを実現したい人にこそ、ペンシルハウスはおすすめの住まいです。

4.シンプルな長方形の外観で耐震性が高い

ペンシルハウスは、長方形のシンプルな構造から、地震に強くて安心できる点もメリットです。

ペンシルハウスは、住宅の密集した土地に建てる都合上、四角い形状の建物になりやすい傾向にあります。そのため、凹凸の多い家と比較して地震の揺れに強い安定した住まいが特徴です。

ペンシルハウスが耐震性に優れている理由がこちら。

シンプルな外観で地震に強い安心感のある住まいも、ペンシルハウスの魅力です。

5.コンパクトな設計でメンテナンス費用を抑えられる

ペンシルハウスは建物がコンパクトなため、修理や点検にかかる費用を抑えやすいです。

外壁や屋根の面積が広くないため、一般的な家と比較してメンテナンスにかかる費用が安い傾向にあります。

たとえば、以下の点においてメンテナンス費用を抑えやすいです。

ペンシルハウスなら、初期コストだけでなく将来のメンテナンスコストまで抑えられて、家計に優しい住まいを実現できます。

＼ 無料・たった1分・紹介割引 ／

ペンシルハウスで後悔しないための対策6つ

ペンシルハウスには、後悔しやすいポイントがいくつかありますが、あらかじめ対策をしておくことで回避できる可能性があります。

ここからは、ペンシルハウスで失敗しないために知っておきたい6つの対策について詳しく解説をしていきます。

1.生活しやすい間取りを工夫する

実際にペンシルハウスを建てるときは、毎日の生活がスムーズになるように間取りを工夫してみましょう。

ペンシルハウスは階段での移動が多いため、スムーズな動線を考えないと家事や移動に時間がかかり、ストレスを感じてしまうかもしれません。

具体的には、以下の工夫がおすすめです。

毎日の動きやすさを考えた間取りにすることで、階段の多い住まいでも快適に暮らせます。

2.プライバシーに配慮した設計をする

ペンシルハウスでは、外からの視線などプライバシーに配慮した設計を工夫することも大切です。

狭小地の性質上、隣家との距離が近いため、窓の位置や遮音性などをしっかりと考える必要があります

家族のプライバシーを守るためには、以下の工夫が有効です。

上記の対策をおこなうことで、プライバシーを確保した安心して暮らせる住まいになります。

3.収納スペースを確保した設計を取り入れる

収納スペースをしっかりと確保することも、ペンシルハウスで後悔しないためのポイントです。

ペンシルハウスは部屋の広さが限られるため、設計の段階から収納について計画をしておかないと、住んでから物があふれた落ち着かない空間になる恐れがあります。

限られた空間で収納を確保するために、以下の工夫を検討しましょう。

ペンシルハウスのような限られた空間でも、工夫次第で十分な収納を確保できます。計画的に家づくりを進めてすっきりした暮らしを実現しましょう。

4.日当たりを考慮して設計する

ペンシルハウスは日当たりが悪くなりやすいため、採光についてもよく考える必要があります。

まわりが建物に囲まれていると、うまく日差しを室内に取り込めません。採光計画を疎かにしてしまうと、昼間でも暗い部屋となり後悔してしまいます。

以下のような、室内の明るさを確保する工夫が必要です。

打ち合わせの段階で日当たりについて意識することで、限られた土地でも明るく心地よい住まいにできます。

5.部屋ごとの温度差の少ない空調設計をする

ペンシルハウスでは、特に上下の温度差を少なくする空調の工夫が必要です。

上下階に部屋が分かれているため、夏は上の階が暑くなり、冬は下の階が冷えやすくなります。

部屋ごとに温度差があると、ストレスを感じたり体調を崩しやすくなるだけでなく、冷暖房の効率も悪くなります。

温度差を抑えた設計のポイントは、次のとおりです。

温度差の少ない設計にすることで、どの階でも健康で快適に過ごせる家を目指しましょう。

6.ペンシルハウスが得意なハウスメーカーを選ぶ

ペンシルハウスを検討するなら、狭小住宅の実績が豊富なハウスメーカーや工務店を選びましょう。

住宅の密集した狭い土地に家を建てるには、通常よりも高い設計力が必要です。狭小住宅が得意な会社に依頼することで、限られた敷地でもあなたの要望を叶えた満足のいく住まいを実現できます。

会社選びでチェックしておきたいポイントはこちら。

ペンシルハウスで後悔しないためには、狭小地に強いメーカーを複数社から比較・検討することです。ペンシルハウスの特徴をよく理解したメーカーを見極めて、安心して家づくりを進めましょう。

ペンシルハウスについてよくある質問

ペンシルハウスは恥ずかしい？

最近はデザイン性の高いペンシルハウスも多く、むしろ「個性的でおしゃれ」と感じる人も増えています。一方で、狭小住宅という細長い見た目から、まわりの目が気になる人もいます。

ペンシルハウスに向いている人・向いていない人の特徴は？

ペンシルハウスに向いている人・向いていない人の特徴がこちら。

ペンシルハウスに向いている人

ペンシルハウスに向いていない人

• 都心の利便性を最優先する人
• 単身や夫婦のみの世帯
• 狭くても個性的な家に住みたい人

• 小さな子供がいる家庭
• 老後まで長く住みたいと考えている人
• 将来的に売却を考えている人

ペンシルハウスは、生活のしやすい立地を優先する人にとって非常に魅力的な住まいです。

一方で、階段の上り下りや収納の少なさを、不満に感じてしまう場合もあります。

納得のいく暮らしを実現するためにも、あなたのライフスタイルに合わせて慎重に判断しましょう。

リフォームや増築はできる？

ペンシルハウスでもリフォームは可能です。

ただし、敷地が狭いため、建ぺい率など法的な条件によっては増築に制限がある場合があります。壁や柱の位置によって、間取りの変更が難しいこともあるでしょう。

大がかりなリフォームや増築を検討する場合には、事前に担当業者に相談する必要があります。

ペンシルハウスは揺れやすいの？

ペンシルハウスは縦に細長い構造上、一般的な住宅に比べて揺れを感じやすいです。

ただし、設計の段階でしっかりと構造計算をおこなうことで、耐震性を高めた安心の住まいにできます。

揺れが心配な人は、制震・免震装置の採用も検討してみましょう。

ペンシルハウスは防火対策は必要？

ペンシルハウスを建てるなら、防火対策は必要です。

都市部に多く建てられるペンシルハウスは、建物の間隔が狭いため、火災が広がるリスクがあります。そのため、防火性能の高い外壁や窓の使用は必須と考えておきましょう。

まとめ：ペンシルハウスは都心の好立地を求める人には魅力的な住まい

この記事では、ペンシルハウスで後悔する7つの理由と、実際に住んでわかったメリット・デメリットについて詳しく解説をしてきました。

ペンシルハウスは、都市部の利便性が良い人気のエリアでも、無理なくマイホームを建てられる魅力的な住まいです。

一方で、実際に建てる際には、動線や日当たり、収納スペースの確保など、考慮すべき点もあります。

ペンシルハウスが向いている人の特徴がこちら。

家づくりで失敗しないためには、ペンシルハウスの施工実績が豊富な会社を比較・検討して、要望にあったハウスメーカーを選ぶことです。

ライフスタイルや家族構成に合ったメーカーを見つけることで、快適で満足度の高い住まいを叶えましょう。