「ローコスト住宅を建てるか悩んでいる」
「なんか恥ずかしいから周りに知られたくない」
ローコスト住宅と聞くと、上記のようなイメージを持っている方もいるかもしれませんね。
なぜ「恥ずかしい」「ダサい」と思ってしまうのでしょうか。
この記事では、建築士で元ハウスメーカー社員の筆者ぽりんきが、ローコスト住宅が恥ずかしい&ダサいと思われる理由や、ローコスト住宅に住むメリット・デメリットを紹介しています。
ローコスト住宅ならではの良い点もあるので、家づくりの参考にしてみてください!
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ローコスト住宅が恥ずかしい&ダサいと思われる理由5選
ローコスト住宅が恥ずかしい&ダサいと思われる理由には以下のようなものがあります。
- 外観・内観が安っぽく見える
- デザインや間取りの自由度が低い
- こだわりを実現しにくい
- 大手ハウスメーカーと比較すると性能が劣る
- 親族や友人と比べてしまう
それぞれの理由を見ていきましょう。
外観・内観が安っぽく見える
ローコスト住宅では、コスト削減のために大量生産された規格品が外装・内装に使われます。
見る人にとっては家の外観や内観がありきたりな印象に感じられ、安っぽく見えてしまうことがあるようです。
質の悪い材料が使われていることは決してありませんが、規格品を使っていることからデザインの自由度も下がり、ローコスト住宅は「安っぽい」という印象を持たれてしまうのでしょう。
デザインや間取りの自由度が低い
ローコスト住宅は、予算を抑えた家づくりをするためデザインや間取りの自由度が低くなりやすいです。
すでに決まっているプランの中から選ばなければならず、人によっては物足りなく感じる人もいるかもしれません。
こだわりを実現しにくい
ローコスト住宅は、間取りも仕様も1から自分たちで決められる注文住宅のような自由度はなく、自分たちのこだわりを実現しにくいというデメリットがあります。
オプション設備を追加するだけで一気に費用も跳ね上がってしまうため、優先順位と妥協点をしっかりと決めた上で家づくりを進めて行かなければなりません。
大手ハウスメーカーと比較すると性能が劣る
ローコスト住宅は、大手ハウスメーカーと比較するとどうしても性能が劣ってしまいます。
価格を抑えるために、建築材料の等級を下げたり設備の数を減らしたりしており、住宅の耐久性・快適性にも影響が出る可能性があります。
音漏れや振動が気になったり、壁にヒビが入りやすいなどの問題が生じる可能性もあるのです。
地震や自然災害の多い日本だと、耐震性能の高い家に住みたいと考える方もいると思いますが、ローコスト住宅ではその希望を叶えるのが難しい場合もあります。
親族や友人と比べてしまう
ローコスト住宅で建てたことを親族や友人に知られたくないと思う方もいるでしょう。
親族や友人は大手ハウスメーカーで家を建てたのに、自分の家はローコスト住宅だと思うと「恥ずかしい」「虚しい」と思う人もいるかもしれませんね。
ローコスト住宅は恥ずかしくない&ダサくない!
ローコスト住宅が恥ずかしい&ダサいと思っている方もいますが、実はそんなことはありません!
それは以下のような理由があるからです。
- 外観・内観はそんなに安っぽく見えない
- 自由な間取りで建てられるローコスト住宅もある
- コスパの良い家が建てられる
- 完成まで短い期間で建てられる
- 周りの人はそんなに気にしていない
- ローコスト住宅の着工数は増加傾向にある
- 将来住み替えができる可能性が高い
それぞれの理由について見ていきましょう。
外観・内観はそんなに安っぽく見えない
「ローコスト住宅は外観・内観が安っぽく見えてしまうから恥ずかしい&ダサい」と思っている方もいますが、実際のところ大手ハウスメーカーと外観・内観に大きな違いはありません。
そのため、ローコスト住宅でもそんなに安っぽく見えることは無いのです。
ローコスト住宅でも選ぶ仕上げ材によっては高級感のあるデザインの実現もできます。
自由な間取りで建てられるローコスト住宅メーカーもある
ローコスト住宅でも、自由な間取りで建てられるメーカーがあります。
すでに決まったプランからしか選べず、ありきたりなデザインしか選べないというイメージを持たれている方もいるかもしれません。
しかし、ローコスト住宅メーカーによっては費用を抑えながらおしゃれで自由な間取りを考えられるところもあります。
コスパの良い家が建てられる
ローコスト住宅は、大量生産によって高品質の材料を安く仕入れたり、宣伝費や人件費を削って諸経費を抑えたりといった企業努力によって安い家づくりを実現しています。
つまり、非常にコスパの良い家が建てられるのです。
完成まで短い期間で建てられる
ローコスト住宅は、決まった仕様から選んでいくので、着工前の打ち合わせを早く終わらすことができます。また、決まった材料を使うため、工事も効率的に進めることが可能です。
完成まで短い期間で建てられるので、子供の入学など急いで家を建てたい方にはおすすめします。
周りの人はそんなに気にしていない
ローコスト住宅で建てたことを周りに知られたくない、という人もいるかもしれません。しかし、実際のところ周りの人は、誰がどこのメーカーで家を建てたのかはそんなに気にしていません。
ローコスト住宅の着工数は増加傾向にある
ローコスト住宅の着工数は年々増え続けています。
これは、ウッドショックやウクライナ侵攻などによる物価高騰が、住宅の価格にも影響が出ており、注文住宅の価格が年々高騰し続けていることも影響しています。
価格が高騰した注文住宅では家を建てられなくても、ローコスト住宅であれば家を建てられるという人が、年々増え続けているのです。
将来住み替えができる可能性が高い
将来住み替えを考えている方は、ローコスト住宅であれば住み替えできる可能性も高くなります。
住み替えを検討している場合、一度建てた家を売ることになりますが、たとえ高い価格で建てた家でも20年も経過したら家の価値はほとんどなくなってしまいます。
そのため、新築時高い価格で購入した家も将来売ることになった時にはメリットがありません。
新築時に価格を抑えてローコスト住宅を建てれば、将来住み替えたいときのために貯蓄もしやすくなります。
将来住み替えたい人にとってはメリットが大きいです。
ローコスト住宅に住むメリット6つ
ローコスト住宅に住むことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
- 無理のない住宅ローンの返済ができる
- 住宅ローンの借り入れがしやすい
- 契約から引き渡しまで短期間で済ませられる
- 予算内でより広い家が建てられる
- こだわりたい場所にお金をかけられる
- リフォームがしやすい
それぞれのメリットを見ていきましょう。
無理のない住宅ローンの返済ができる
ローコスト住宅は、低価格で建てられるので無理のないローン返済ができます。
マイホーム購入時、35年のローンを組んで返済することが多いですが、長期的な返済ができるか不安に思う人もいます。
ローコスト住宅であれば、建築費用を抑えられ、毎月無理なく住宅ローンの返済が可能です。
負担を減らすことができるので、子供の教育費や将来のための貯金など、生活の質を高めるためにさまざまな用途にお金を使えます。
住宅ローンの借入がしやすい
ローコスト住宅は、建築費を抑えることができるので住宅ローンの借入額も少なくなります。そのため、住宅ローンの借り入れがしやすくなるというメリットがあります。
例えば、勤続年数が短くて年収が基準に達していない人だと、住宅ローンの借入額が少なくなってしまうことがあります。
この場合、大手ハウスメーカーでは家を建てられない場合もありますが、ローコスト住宅なら借入額が少なくても、借入可能額内で建てられる可能性が高いです。
契約から引き渡しまで短期間で済ませられる
ローコスト住宅は、間取りや仕様などがある程度決められているため、契約後の打ち合わせを短期間で済ませられます。
また、使用する部材も決まっているため工事期間も短いです。
注文住宅の場合、契約からお引き渡しまで1年〜1年半程度かかると言われていますが、ローコスト住宅であれば、6ヶ月〜8ヶ月程度でマイホームを手に入れることができます。
早めにマイホームを建てて引っ越したいという方には、ローコスト住宅がおすすめです。
予算内でより広い家が建てられる
ローコスト住宅は安く家を建てられるので、予算内で坪数の大きくて広い家を建てられる可能性も高まります。
例えば、坪単価80万円の大手ハウスメーカーの場合、予算2500万円だと延床面積30坪程度の家が建てられます。一方で坪単価50万円程度のローコスト住宅であれば、延床面積50坪もの大きな家を建てることが可能です。
広々とした家を建てたい方には、ローコスト住宅は魅力的な選択肢と言えるでしょう。
こだわりたい場所にお金をかけられる
ローコスト住宅は、元々の建築費が安いため、予算の範囲内で自分がこだわりたい場所にお金をかけられます。
例えば、キッチンの設備だけグレードアップさせたり、外壁材を高品質のものに変えたりと、自分がお金をかけたい場所にお金をかけて、妥協したい部分は費用を抑えるといったようにメリハリを付けることもできます。
リフォームがしやすい
ローコスト住宅は、建築価格が低い分、将来建て替えやリフォームもしやすいというメリットがあります。
月々の住宅ローンも費用を抑えられるので、その分将来のために貯蓄して、家のメンテナンス時期にキッチンやお風呂の設備をフルリフォームするということも可能です。
ローコスト住宅に住むデメリット5つ
続いて、ローコスト住宅のデメリットも見ておきましょう。
- 間取りやデザインにこだわりを反映しにくい
- 注文住歌句よりも設備のグレードが劣る
- オプションを追加すると高くなる
- 性能が低い可能性がある
- メンテナンス費が高くなる可能性がある
それぞれのデメリットについて紹介します。
間取りやデザインにこだわりを反映しにくい
ローコスト住宅は、注文住宅と比較すると間取りやデザインにこだわりを反映しにくいというデメリットがあります。
ローコスト住宅はあらかじめ決めたプランから選んで家づくりをすることが多いため、注文住宅のように個性的な間取りやデザインなどの要望に答えるのが難しいところがあります。
自分たちだけのオリジナルのデザインの家にしたい場合、ローコスト住宅では叶えられない点も多く、注文住宅でなければ建てられないことも多いです。
注文住宅よりも設備のグレードが劣る
ローコスト住宅では、コスパに優れた設備が標準仕様になっていることが多いですが、大手ハウスメーカーと比較するとどうしてもグレードが劣ってしまう場合が多いです。
必要な設備は揃っているものの、より使い勝手や品質を追求するなら追加費用を支払ってオプションをつけなければなりません。
オプションを追加すると高くなる
ローコスト住宅は、標準仕様を採用することでコストを抑えられているため、個別でオプションを追加すると一気に費用が高くなることがあります。
オプションをつける場合は、どのくらい費用が高くなるのかを確認し、予算配分をしながら選ぶようにしましょう。
性能が低い可能性がある
ローコスト住宅の場合、注文住宅よりも性能が低い可能性があります。
しかし、大手ハウスメーカーのような高性能な家を求める場合、ローコスト住宅でかなえることは難しいでしょう。
ただし、その地域に適した断熱材を選んだり耐震性の高い家を建てることで、ローコスト住宅でも快適な家づくりが可能です。
ローコスト住宅を検討する場合、そのメーカーはどのくらいの性能を保証しているのかを確かめてからメーカーを決めるようにしてください。
メンテナンス費が高くなる可能性がある
ローコスト住宅で使われている建材の中には、家を建てた後のメンテナンス費用が高い物が使われている場合もあります。
例えば住み始めて3〜5年経過したら外壁のメンテナンスをしなければならなかったりと、頻繁にメンテナンスが必要な場合もあるでしょう。
メンテナンスの頻度が多いとその分費用もかかるため、せっかく建築費用を抑えても結局トータルコストが高くなってしまうということになりかねません。
長く住み続けたいと考えている方は、住み始めてからのメンテナンス費用も考慮した上で住宅会社を決めることをおすすめします。
ローコスト住宅でも高見えさせる3つのポイント
ローコスト住宅でも安っぽく見せずに高見えさせたいなら次の3つのポイントを押さえましょう。
- 人の目につく場所にはこだわる
- 色味を統一させる
- 自由度の高いローコスト住宅メーカーを選ぶ
3つのポイントについて解説します。
人の目につく場所にはこだわる
例えば、外壁の一部分を高価なものにするなど、人の目につく場所にお金をかけることでローコスト住宅でも高見えさせることが可能です。
内装でも、お客様を招き入れる玄関やリビングの一部分にお金をかけるだけでおしゃれな家づくりができます。
おしゃれで高見えさせるデザインに悩む場合は、住宅会社のコーディネーターや設計士と相談しながら決めましょう。
色味を統一させる
色味を統一させることで、高級感を出すことができます。
例えば、モノトーン系にするのか、ブルー系にするのかなど、目指す方向性を決めましょう。
目指したいインテリアテイストがあるのであれば、そのテイストに似合う色味で揃えることで高級感を演出することが可能です。
自由度の高いローコスト住宅メーカーを選ぶ
ローコスト住宅は、設計の自由度が低いことが多いですが、中にはある程度の要望であれば汲み取ってくれるメーカーもあります。
自由度の高いローコスト住宅メーカーであれば、より満足のいく家づくりができます。
営業担当者や設計士と相談しながら、高級感のあるローコスト住宅での家づくりをしていきましょう。
まとめ
ローコスト住宅は、コスパの良い家です。
恥ずかしい&ダサいと考える方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
少しの工夫でおしゃれに高見えする家づくりができます。
予算を節約しながら家づくりをしたい方は、ローコスト住宅での家づくりをおすすめします。
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